傷痕(SnowMan) (ページ17)

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照「じゃあ、Aを
マネージャーとして迎え入れる。
SnowMan全員がその意見でいい？」

そう言うとメンバーはみんな頷いた。

照「退院してから、様子をみて復帰して
もらおうとは思ってる。」

舘「うん。
Aのペースで進めてあげよう」

ラ「ねぇ、めめ？」

目「なに？」

お兄ちゃん組はAちゃんに
どこまで仕事をさせるのか
なんてことを話してる。

ラ「俺ね、、あの日から
Aちゃんに会うのが少し怖いんだ。」

目「なんで？」

ラ「俺の知ってるAちゃんは
あの時にはいなかったから。」

あの日、絶望と怖さを覚えてから
その感覚を忘れられなくて
未だに踏み込めずにいる。

目「AはAだろ。
あの時のとか、その時のとかなく
AはいつもAだよ。」

めめが俺を見透かしたように言う。

目「怖がんな。向き合うこと。
Aはラウールのことずっと
待ってるよ。」

そう言って俺の頭をポンポンと叩くと
めめはみんなの話に入っていった。

ラ「失礼しま～す、、」

「あ！ラウールくん！」

あの時とは違って、
ベッドに横たわっていた体は
自由に動けるようになっていた。

ラ「包帯、取れたんだね」

「おかげさまで！
早く治さなきゃなんで！」

今ではこんなに動くんだよ！
そう言って腕や足を動かすAちゃん。

ラ「めめの言う通りだった」

「え？」

きょとんとした顔で
Aちゃんが俺を見つめる

ラ「俺ね、怖かったんだ。
Aちゃんに向き合って、
過去をなかったことにするのが。」

「ラウールくん
初めて私に会いに来てくれた日。
泣いてましたよね？」

ラ「、、知ってたんだ」

「目元が赤くなってて、もしかしたらって、、」

ラ「怖くて、、
Aちゃんの中に俺がいないなんて
考えたくなかった」

気が付くと俯きながら涙が溢れた。

ラ「ごめんね、また泣いちゃった」

そう言いながら顔を上げた時
ぬくもりに包まれた。

抱きしめられてるって気づいた時
余計に涙が出た。

「記憶をなくしたって実感した時
自分でも頭がぐちゃぐちゃだったけど
ラウールくんが
笑いかけてくれたから、私は
みんなのそばに居たいって思ったの」

そう言って離れそうになる
Aちゃんの腰をもう一度ぐっと
自分の方に引き寄せる。

ラ「もう少しだけ、、、いい？」

「うん、いいよ」

もう逃げたりなんかしない。
俺はAちゃんを絶対に離さない。
このまま時間が止まればいいのに
そんなことを考えていた。