すれちがい【あほの坂田】

2日 ページ5

坂田side





俺のリスナーだったってことは無いと分かった。




今、聞きたいことが多すぎて少し困るが、何よりも聞きたいのは






坂「……………………なんで、そうなったん？」




きっとなにか事情があるんだろう。




10歳からってことはAも10歳までは普通に生活していたはずだ。




よく考えると出会ったばかりの人に過去のことを聞くのはどうなんだ



失礼すぎるな。


い、いや！でも！最初に話しかけたのはあっちやし！！



とかあほなことを考えていると



目の前のAは少し微笑んでから



A「それが分かったら楽なんだよねー。」


と言った。




A「実は、病気らしいんだけど


今までそんな人いなかったし、私は時間を逆流しちゃうしで



よく分からないままずっとこのままなの。




お医者さんには先が長くないし、長生きしても26歳が限界だって言われた。」





坂「え…………………………………」




A「私、今26歳でさかたんと同い年だからもう死ぬんだよ。




実はね、私、魔法が使えるの！！




だから自分が死ぬ時が分かっちゃうんだ！



多分、さかたんにとっての一昨日に死んでる。」




坂「あ………………………



そう言えばニュースで…………………………………」




Aの話を聞いていたら、思い出した。


一昨日ニュースで



『身元不明』『20代の女性』『遺体』



今の世の中、他にも同じようなニュースはありそうなのに



なぜか頭の中に残っていた単語が浮かび上がってくる。





それはぴったり当てはまっていて、目の前にいるこの子がその女性なんだと





怖いくらいすんなりと頭の中に落ちてきた。




A「深刻そうな顔しないでよ、冗談だよｗｗｗ



まあ、私もニュースを見て



きっと私のことなんだろうなって思ったんだよね」

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