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「えーっと、つまり」

「桐山Aと翔陽は幼馴染ってこと??」



「はい!!」 「そうなりますね」



あれからちょっとした騒ぎになったが、主将っぽい人が落ち着かせてくれた。
苗字も違うし顔も全然似てない翔陽くんが俺を弟って言ったから最初はみんな混乱してたけど、やっと理解してくれたっぽい。

いや、それのせいで混乱してたわけではないのか。



「皆さんは、なんでAのこと知ってるんですか??」



そうそこ。翔陽くんいいこと聞く。

俺はそもそもまだ中学生なので、高校生であるこの人たちに会う機会なんて限られている。
もしかしたら去年、一昨年とかの試合とかで会ったことあるのかもしれないが、なんせここの人たちは軒並み顔面偏差値がエベレスト。一度見たら必ず忘れない自信があるのだ。



「え、日向お前ほんとに知らねーの??」



「知らないですって!!ほんとになんなんですか??!」



「説明しよう!!!」



えぇなんか始まっちゃったよ。
俺の知らない俺の講座が始まるの何??新手のイジメ???烏野高校怖すぎない???



「桐山Aとは!!
弱冠15歳にして将来の全日本代表を期待されているスーパーWS中学生!!!
桐山Aが入学した中学校は今まで全くの無名だったのにも関わらずここ2年間は中体連を優勝しており、今年の優勝候補としても注目を集めている!!!
なんといってもその魅力は驚異的なジャンプ力と攻撃力で「スガ!!ちょっとストップ!!!」もがっ」



急に早口になったスガさんという人の口を塞ぐ主将さん(仮)。半分も聞き取れなかったけど、とりあえずスガさんが俺に詳しいことはわかった。

まあ確かに中学生とはいえ全国で優勝したチームのスタメンだから取材とか受けてたし、その記事をどっかで見たのだろう。

にしてもマニアックだなスガさん…というかここの人達…。全然目立たない俺なんかを知ってたなんて…。



「とりあえず!桐山Aは今すごい注目されている選手なんだ!!」



何がとりあえずなんだ???

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作者名:わたがき | 作成日時:2024年3月23日 21時

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