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体育館に近づくにつれて、シューズと床が擦れる音、声、ボールが腕や床に当たる音が大きくなっていく。


扉の前に来たのはいいけど、やっぱりちょっと緊張するなぁ。
数回深呼吸をして、呼吸を整える。


よし、いこう。




「ちょっと取りに行ってきます!!!」



「、わ、」



「「え」」




手をかけようとしていた扉が自動的に開き、急に視界にオレンジが映る。

少し視線を下げると、まんまるな瞳がこちらを見上げていた。


ひょわぁ、、かわい、、、



「わ!!A!!!どうしたんだ?!!てかなんでここに!!!」



わぁ元気いっぱい




「日向さんにシューズ届けてくれって言われて。あとちょっと声おっきいよ」



「あ!ごご、ごめん」



ありがとー!!とニコニコ笑顔の翔陽くんプライスレスすぎる。
この笑顔のためなら一つ山を超えたかいがあった。



「おーい日向ー??どうしたー??」


「菅原さん!!や、シューズが来てくれて!!」


「シューズが来るわけないだろ」



よほど翔陽くんの声が大きかったのか、先輩らしき人がこちらに歩いてきた。
うわすごい爽やかオーラ。翔陽くん並みに顔整ってるよ。こりゃモッテモテだろうなぁ、、。恨めしい、、。



「や、違くて!!俺の弟が!!!」



「え!!日向弟いたのか?!!」



「いやほんとの弟じゃなくて!!!」



どんどんこちらに近づいてきて、あちらも俺に気づいたのかパチリと目が合う。





「え??!!!」







「き、桐山A??!!!!」








「…………へ??」

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作者名:わたがき | 作成日時:2024年3月23日 21時

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