募集企画─オリキャラ名簿─ NO.03 (ページ5)

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├過去ページ5

《過去》
家族構成：父蒼雅そうま歯科医師 43歳
・・・・：兄隆将
・・・・：妹雛鶴

自分が小さい頃は家に父も母もおらず、父方の祖父母にお世話されていたのを覚えている。

父は職業柄朝早くから夜遅くまで家にいないし、母は全国を回っている時間の方が家にいる時間より圧倒的に多いことは小さいながらに感じていた。

祖父母と父はたいそう可愛がってくれたが、母は違った。母は男ではなく女、息子より娘が欲しかったそうで隆将のことはほったらかしにすることばかりだった。

祖父母はネットや機械に強く、よく動画を見せてくれた。
もっぱら教育アニメやらその辺の類ばかりだったが、操作ミスで選択した歌ってみた動画には心から惹かれた

妹が産まれてからはあやすために子守唄を歌ったり一緒にピアノのおもちゃで遊んだりして過ごしていた
とってもかわいい、たったひとりの妹なのに。

母は嫌いだ。
ことある事にそう思うようになってからは母からも嫌なものを見る目で見てくるようになった

隆将から妹を引き離そうと躍起になるし、父と喧嘩して言い返せなくなると妹をピアノの部屋に閉じ込めて指導という名のストレス発散をし始めるのだから。

妹は好きでピアノをやっていたはずなのに。

妹と関われない、話せない、助けられない。
隆将には父親がいてくれたが、妹には悪魔のような母しかいなかったのだ

この胸の苦しみを外に吐き出すために得意だった歌を歌った。とにかく歌った。音楽サイトに投稿を始めたのはなんとなくだったが、血反吐を吐く気持ちで歌い続けた。

そ学校の不良共から売られた喧嘩を買って返り討ちにする時だってあった。負けたことは無かったが、勝ったからといって満たされることはなかった

いつからかおしゃべりすることも少なくなり、日に日に他人行儀になっていく妹の様子をみて、我慢の限界を迎えたから思い切って父に相談した。父の助言あって妹の様子を見に行ったが、酷いものだった

どうにか離婚が決まり、母だけを家から追い出すことに成功したが、妹の心には母親が残り続けて消えなかった。

そんな妹を元気づけたくて、まず殴り合いをやめることにした。離婚したばかりの、喧嘩帰りに怪我をそのままにした状態で家に帰ったので怯えさせてしまったからだ。

これまで一緒にいれなかった時間を埋めるように一日中一緒にいられる間はずっとそばに居るようになった
妹が好きといってくれたこの歌声に、全てを乗せて。