募集企画─オリキャラ名簿─ NO.03 (ページ39)

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【過去】
家族構成：父
・・・・：母
・・・・：娘

ごく普通の一般家庭に生まれた智恵。ごくごく普通の、平凡だが愛のある暖かい家。
幼稚園生時代はそんな愛情深い両親と、幼稚園の友達と、たった一人の幼馴染と仲良く平和に過ごしていた。
小学校に上がってからも何かあった訳ではなくただただ平凡で平和でくだらなくてつまらない日常を送っていた。

熱中できるほどに好きなものが出来た。
ひとつは、幼馴染と一緒になって楽しむことが出来たダンス。彼女がアイドルに目覚めてから始めたダンスだけど、気づけば私も好きになっていた。
もうひとつは、中学校で初めてできた友達が作っていた曲。音楽は昔から嫌いじゃなかったからせっかくだと教えてもらった。友達の家にお邪魔して作曲するところを見せてもらってから、気づけば私も好きになっていた。

期待されるような人間になった。
小学校の学力テストで何回も全国1位になった。
夏休みの宿題で賞を取ったりもした。
親の期待は年々膨れ上がっていた。

中学、最初の試験で上位に入った。教科別で見ればいくつか1位の教科もあった。
親はとても褒めてくれた。小さい頃の出来なくて当然のような扱いがなくなって、出来たことを褒めてくれるのが嬉しくてたくさん、たくさん勉強した。

作曲にもハマった。試しに作った曲をプレゼントしたらまた褒めてくれた。親の期待はますます膨れ上がった。
ダンスの練習をする用に曲を作ったり、教えてくれた人に感謝の気持ちを込めて曲を作ったり、プレゼントに相応しいような曲を作ったり。

でも、間違えた。

みんな、みんな喜んでくれた。
たくさん褒めてくれた。
みんなの期待に応えられた。
なのに

成績が少しだけ、1科目だけ点数を落としてしまい、成績が下がった。

みんな、みんなに見放された
たくさんのため息が聞こえた
親の期待に答えられなかった

いつしか、両親は私じゃない私だけを見るようになった

期待に応えなきゃいけない

ダンスも、音楽も、勉強も、人格も、何もかも

必要とされてる、願われてる、求められてる私じゃないと

みんなの、先生の、両親の、期待に応えなくちゃ

私が存在する理由がなくなっちゃう

私の作る曲は慰められるような曲

私の気持ちは、曲に込めればいい

私の気持ちが、わからなくなっても

曲が示してくれるから

だから、求められている私になるんだ

＿＿＿＿＿＿＿○月×日の日記より