募集企画─オリキャラ名簿─ NO.03 (ページ17)

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家族構成：父蒼雅そうま歯科医師 43歳
・・・・：兄隆将
・・・・：妹雛鶴

事の始まりは、母がピアノの名手で世界的ピアニストだったこと。さらに言えばピアノの英才教育を子供に施すように教育方針を固めたことがきっかけ。

最初にピアノを演奏という形で触れたのはピアノ教室が初めて。そこで出会った3人と一緒に練習する時間を好きになるまでに時間はかからなかった。

ピアノ教室の発表会で演奏は大成功し、母に褒められてからは家でも練習させてくれるようになり、より一層腕を上げるためにピアノに打ち込んだ。

ピアノ教室から出された課題曲を練習している時、母がピアノのある部屋に入ってきて雛鶴を見て驚きの声を上げた。雛鶴は楽譜を見ることなく完璧に近い程の完成度で演奏してみせたから。

その課題曲は難しめの曲で、譜面を見ずに演奏するのはかなりの暗記力を必要とするものだったのだ。

才能が開花したと母に見抜かれてからは通っていたピアノ教室をやめて家に閉じ込めるように、ピアノ以外にうつつを抜かすことのないように生活する日々が始まった

好きで演奏していたピアノは、母の強引な指導と生活環境に耐えられなくなり、トラウマとなりつつあった
ピアノが、母が、だんだん恐怖の対象になってしまう程に、世界的ピアニストである母の指導は恐ろしかった

母のせいで父や兄とも必要最低限の関わりしかして来れなかったので、長らく互いの様子はわからなかったが兄がこっそり練習風景を覗いた時に見た事を父に報告したそう。

父と母は、離婚した

兄と雛鶴の二人とも父に引き取られ、家から母だけを追い出すことになった。

雛鶴は大好きだったピアノの音を聞く度に幼い時の優しかった母との思い出や教育ママに変わってしまった母の言葉が蘇ってきて、トラウマに耐えられなかった。それがピアノを辞めた第一の理由である。

なのに、それなのに、ピアノを捨てることは出来なかった

今でこそ弾くこと自体辞めてしまいピアノを置いてある部屋に入ることも滅多になくなってしまったが、幼い頃の優しかった母の面影を求めてピアノのそばに蹲ることもある

昔は楽しかった。友達だった3人と練習する時間は。
親の七光りと言われようが、期待の超新星としての周囲の圧にも屈しなかったほどに、楽しかった。好きだった。

母の音は聴く人を魅了し、母の世界に取り込む扉のよう。
友達だった3人の音は手を取り合い野を駆け回る草原。
では、雛鶴の音は？

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿雛鶴自身の音は、無い。のだろうか