16. BitterSweet ページ16
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勢いだけで出てきてしまって、途方にくれる。
「コンビニ行ってくる！」
なんて、行ったけどコンビニに用なんてない。
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足先からどんどん身体が冷えていって、風邪引くんじゃないかってくらい寒い。
行く当てもないままトボトボと歩いていると、思い出す。
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いつだって、私が泣きそうになったり困っている時に頼れる相手はあそこしかないと。
ぎゅっと凍える身体を抱きしめて、少し早歩きで向かった。
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「…おじゃましまーす」
カランカラン…と小さく音を鳴らしながら控えめに扉を開ける。
すると、
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智「…こんな時間に…。え、A？」
「…智くん」
私を見るなり目を見開いて、全てを察したかのように「おいで」って、優しい声で言った。
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「…ごめんね。こんな夜遅くに」
智「いーよ。はい、ココア」
「ありがと」
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ココアを一口啜ると、あったかくて身体の芯からあったまる気がした。
智くんが奥から「寒いでしょ」って、ブランケットを持ってきてくれた。
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智「随分派手に泣いたね」
「やっぱ分かる？」
智「うん。痕がすごい」
「…喧嘩、したのかも」
智「そうっぽいね」
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自分では鏡を見てないからどんな状態なのか分からない。智くんが泣いた痕の目尻を優しく拭ってくれる。
結構ひどい顔をしてるのかも。
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「…ブレスレットがね、見つかったの」
智「…。」
「それを和也に言うか迷ってさ、そしたら何隠してんのっていわれて。」
智「…うん」
「…和也にブレスレット見つかってよかったんじゃんって言われたんだけど、絶対そんなこと思ってなさそうで」
智「うん」
「…思ってたこと全部言ったら、どうしたらいいのか分かんなくなって。逃げてきた…」
智「…そっか」
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思い出すとまた泣けてきて、俯いて泣き顔を見せないようにすると
上から優しくて大きな手が「頑張ったじゃん」って頭を撫でた。
それが余計に泣けた。
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きりさく(プロフ) - め ろ ん 。さん» ありがとうございます！読んで頂けて光栄です(^^)嫉妬も二宮くんだから可愛くなっちゃうんですよね〜（笑） (2017年2月16日 18時) (
レス) id: ea9b924c2e (このIDを非表示/違反報告)
きりさく(プロフ) - 愛乃さん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです(^^) (2017年2月16日 18時) (レス) id: ea9b924c2e (このIDを非表示/違反報告)
め ろ ん 。(プロフ) - きりさくさん完結お疲れ様です！！ 今まできりさくさんのお話ほとんど読んできましたがこのお話が私は一番好きになりました！！ 二宮くんの嫉妬がただただ可愛かったなぁ… 次のお話も楽しみにしてますね！ (2017年2月16日 8時) (レス) id: 22633c86d2 (このIDを非表示/違反報告)
愛乃 - すごくおもしろかったです！！ (2017年2月15日 22時) (レス) id: eacf15c7ed (このIDを非表示/違反報告)
きりさく(プロフ) - まゆみんさん» コメントありがとうございます！ケチャップ口元に付けなきゃですね！（笑） (2017年2月10日 21時) (レス) id: ea9b924c2e (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年2月8日 0時
