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和也「…A？」
「なに？」
和也「…なに、隠してんの」
「……。」
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見られてた。
勘の鋭い、人をよく見てる和也が見逃すはずなんかないって、心のどこかで分かってたはずなのに。
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「…なにが？」
和也「手。」
「なにも隠してないよ？ここ寒いから部屋戻ろうよ」
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誤魔化せてるなんて思ってない。
怖い顔した和也を見たくなくて、中途半端に開いたドアを開けて和也の横を通って部屋に戻る。
不服そうに和也が後ろから歩いてくる。
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バタン…とドアが閉まる音がする。
ソファに座って、見てもないテレビを見る。
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和也「A」
和也が私を見下ろす。
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和也「なにこれ」
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ギュッとブレスレットを握りしめてる手を和也に掴まれる。
なんでケースに仕舞わなかったんだろう。せめてポケットに入れりゃよかった。
そんな考えが頭を過るけど、今更だ。
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和也「……」
「……」
和也の手が優しく私の手を解いて、私の手の中にあったブレスレットを取った。
何も抵抗しない。
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和也「…あったんだ」
「…」
和也「よかったじゃん」
「…本当にそう思ってる？」
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なに聞いてんの、私。
和也の瞳がじっと、こっちを向いたのが見なくても分かった。
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和也「…さぁね」
「なにそれ」
和也「思ってないって言ったらどーすんの」
「…」
和也「それとも、思ってる。って言って欲しかった？」
「…」
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怖い。
本気で怒ってる。
なのに、
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「…思ってないんでしょう」
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こんな悲しい顔をしてるんだろう。
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和也「分かってんじゃん」
「三年も付き合ってんだよ」
和也「…」
「…和也のことは分かるよ」
和也「それ本気で言ってんの」
「なに」
ソファの上で膝を抱えて座る私の隣に、立ったままだった和也が私の方に身体を向けて座る。
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「…」
和也「お前、俺のことなんも分かってねーよ」
「…は、」
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なんとなく。
言われることは想像出来てたのに、実際言われると結構傷つく。
…じゃあ、何だったのこの三年。
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「…それ言うんだったら和也だって」
和也「俺がなに」
「…私のこと何もわかってないじゃん」
和也「…。」
「…ブレスレットに囚われてるのは」
和也「…」
「私じゃなくて和也じゃん」
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きりさく(プロフ) - め ろ ん 。さん» ありがとうございます！読んで頂けて光栄です(^^)嫉妬も二宮くんだから可愛くなっちゃうんですよね〜（笑） (2017年2月16日 18時) (
レス) id: ea9b924c2e (このIDを非表示/違反報告)
きりさく(プロフ) - 愛乃さん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです(^^) (2017年2月16日 18時) (レス) id: ea9b924c2e (このIDを非表示/違反報告)
め ろ ん 。(プロフ) - きりさくさん完結お疲れ様です！！ 今まできりさくさんのお話ほとんど読んできましたがこのお話が私は一番好きになりました！！ 二宮くんの嫉妬がただただ可愛かったなぁ… 次のお話も楽しみにしてますね！ (2017年2月16日 8時) (レス) id: 22633c86d2 (このIDを非表示/違反報告)
愛乃 - すごくおもしろかったです！！ (2017年2月15日 22時) (レス) id: eacf15c7ed (このIDを非表示/違反報告)
きりさく(プロフ) - まゆみんさん» コメントありがとうございます！ケチャップ口元に付けなきゃですね！（笑） (2017年2月10日 21時) (レス) id: ea9b924c2e (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年2月8日 0時
