01. バレンタイン一週間前の話 ページ1
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智「ねぇ、そろそろ仲直りしたら？」
「……いつかは」
智「それじゃ一生無理だ」
「なに！智くんどっちの味方よ」
智「どっちもどっちだからなぁ」
「……むかつく」
智「相変わらず気ぃ強えな(笑)」
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大学の講義が終わって、幼馴染で年上の智くんがやってるカフェにのろのろとやって来た。
出されたキャラメルラテをグッと飲み干してカップを置く。
ガシャガシャうるさいよ。ってちょっと智くんが怒る。
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「はーぁ、もう知らない。参考になることなかったしなー」
智「あらら」
「このキャラメルラテ、智くんのサービスってことで。じゃ！」
智「はぁ？ちょっ、お前なぁ…」
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カバンを持って外に出る。
後ろでカランカラン…と、扉が閉まる音が聞こえる。
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「……どうしよう」
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カバンを持ち直してから歩き始めると、街はもうすっかりバレンタイン一色で。
あちこちでピンクやらハートやらの装飾がされてる。
…もちろん、カップルも沢山いる。
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そんなバレンタインに似つかわしくない女が一人。
水野A。それが私の名前だ。
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コツコツと、背が低いのをカバーするように少し高めのブーツを履いて家までの道を歩く。
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「はぁ……」
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付き合って三年になる恋人の二宮和也とケンカしたのは、今から五日前のことだった。
原因は、私が高校生だったときにすごく良くしてもらってた先生に貰った
大切なアクセサリーを私が無くしてしまって、慌ててたら和也が、
『あんなのどーでもいいじゃん』
って、言ったことに私がブチ切れた。ってことだ。
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…まぁ、よくよく考えたら私が無くさなきゃよかったってだけの話なんだけど。
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「あーもう。…謝るべきなのかな…」
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改めて思い出すと、なんかもう私の方が悪いような気がしてきた。
でも！
私の大切なものを『あんなの』のひと言で片付けたことに関しては、やっぱり許せない。
正直、二人とも引くに引けなくなってる。
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うう…って小さく項垂れると、
後ろから肩をポンポンッと叩かれて名前が呼ばれた。
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きりさく(プロフ) - め ろ ん 。さん» ありがとうございます！読んで頂けて光栄です(^^)嫉妬も二宮くんだから可愛くなっちゃうんですよね〜（笑） (2017年2月16日 18時) (
レス) id: ea9b924c2e (このIDを非表示/違反報告)
きりさく(プロフ) - 愛乃さん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです(^^) (2017年2月16日 18時) (レス) id: ea9b924c2e (このIDを非表示/違反報告)
め ろ ん 。(プロフ) - きりさくさん完結お疲れ様です！！ 今まできりさくさんのお話ほとんど読んできましたがこのお話が私は一番好きになりました！！ 二宮くんの嫉妬がただただ可愛かったなぁ… 次のお話も楽しみにしてますね！ (2017年2月16日 8時) (レス) id: 22633c86d2 (このIDを非表示/違反報告)
愛乃 - すごくおもしろかったです！！ (2017年2月15日 22時) (レス) id: eacf15c7ed (このIDを非表示/違反報告)
きりさく(プロフ) - まゆみんさん» コメントありがとうございます！ケチャップ口元に付けなきゃですね！（笑） (2017年2月10日 21時) (レス) id: ea9b924c2e (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2017年2月8日 0時
