↓ ページ2
七海「何故、私を気遣うのですか」
そう言った彼の表情は曇りがかっていた。
『気遣ってなんかないよ、私が七海と話したいだけ』
七海「嘘だ。貴女は五条さんと共に居ることの方が多かったでしょう。明らかに態度が変わっています...灰原が亡くなってから」
『...』
七海「お気遣い感謝します。ですが、不要です。呪術師である以上、このようなケースは起こると理解はしています。私も馬鹿ではありません。」
『なんだ、七海も嘘つきじゃん』
七海「嘘など...ついていません」
『日に日にやつれていってるの誤魔化せてない。目元のクマもすごいし、前より表情も固くなった。
..理解はしてるけど、受け入れられてないんでしょ』
七海「...それはッ」
『確かに呪術師はそういうもの。でも呪術師も人間。親友の死は誰だって辛いはず。』
七海「そうだとしても、貴女が私を気遣う必要は無い..!」
『だって』
少し食い気味に言う。
七海は俯いたままだった。
『だって、独りは辛いでしょ』
七海「...っ」
独りは辛い。
親友が亡くなった後だと、尚更。
『...そんな顔しないでよ。泣いて欲しいわけじゃないの
ただ、笑って、幸せに生きて欲しいんだ』
『...それとね、私も少し今息詰まってるの。悟たちとちょっとすれ違ってる感じがしちゃって』
『だから、君と一緒にいたい。自己中だけど、許して欲しいな』
七海「貴女と言う人は...っ」
そう言った彼の表情は少し、ほんの少しだけ軽くなった気がした。
『お、その意気だナナミン!いつものノリを取り戻してきたぞ!』
七海「ナナミンは引っぱたきますよ」
『暴力的解決...それでこそナナミン!』
七海「貴女は私をなんだと思っているのですか..」
『ゴリラ』
七海「失礼にも程があります」
『あはは!あ、やべ、硝子に呼ばれてるんだった
またね七海!』
急いで教室を出ようとする
七海「....ありがとうございます」
そう七海が言った。
『こっちこそ!』
19人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アシカ - 最後、かっこいいでーす! (4月4日 21時) (レス) @page11 id: ec31c901d5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:調味料 | 作成日時:2023年11月29日 21時