悪魔の世界にヴィランがトリップした 2 (ページ5)

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悪魔が51人ページ5

『……そ…ら…』

「……いい加減に起きろ」

『…独り…に…しない…でッ』

「…ささっと起きろヴィダ」

誰だよ俺のヴィラン名を呼ぶ奴は
重たい目をこじ開け

『……空？』

頭が覚醒すると、
毎朝見慣れた紫苑と翡翠ではなく、
明らかに不機嫌なカルエゴ先生の顔が

『えっ……なん…あっ！

先生確か花で倒れてしまい、起きられたんですね』

「6分と言ったはずた」

本当に6分で起きたのかよ…

『すみません、俺まで寝ちゃって…

あの、何か可笑しな寝言は言ってませんか？』

俺はそれを思って尋ねる

「スキだと…」

表情を変えずにポツリと言われたから

俺、もしかしてとんでもない事ーーー口走った！？
しかも、寝言で告白！
雰囲気もクソもねえ！！？
告白するなら大事な場面でしたかった……
俺が心の中で嵐が吹き荒れるなか

「貴様は隙がありすぎる！

もっと警戒しろと言っとるんだ！！」

よかった、そっちのスキか
なんとか、口走ってなく安心した

『すみません』

謝った時、下校時刻の鐘が鳴る

『もう、こんな時間だ』

「ささっと帰れ」

腰掛けるカルエゴ先生に訴えた

『…一緒に帰ってください』

「何で"俺"がッ

俺は忙しい！貴様一人で帰れッ！！」

俺？カルエゴ先生の一人称は私の筈だが

『そんなこと言わないで下さいよ

最近の世の中は物騒ですし』

「男だろ貴様は…」

『学校で1番て言われてる美少年ですよ俺？

もしかしたら、攫われるかもしれませんし…』

「……はぁ、今日だけだ」

溜め息をしながらも、了承を得た
なんだかんだ言って、優しい先生だなァ～