悪魔の世界にヴィランがトリップした 2 (ページ13)

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悪魔が59人ページ13

アガレスはやっはり寝ている
いつも思うが、あの、
ふわふわの雲のようなものに触りてえ
とっても気持ちよさそうなんだよなァ

俺は沸いた欲望に忠実に、
アガレスの傍に寄ってそっと触れてみた

！？凄ぃ、ふわふわだ←語彙力

俺は思わず両手で撫でまわしていた
するとアガレスは、

「ししょーに何にしてんの？」

いつもは付けているアイマスクを押し上げ、
じろりと見てきたその顔を目にして、
俺は言葉に詰まった
怒った口調で言っているけれど、
右から左に話が通過する

彼は、美少年なのだから！！

俺はハッとして、声を絞り出した

『す、すまねえ

いつも気持ちよさそうに、寝ているから

少し触ってみたかっただけなんだ

予想以上の感触だったから、つい出来心が…』

「まぁ、そうゆう事なら良いけど…」

怪訝そうな顔を緩めたアガレスは、
少し嬉しそうな顔になって、一段と眩しさが増した

「ししょーは、俺の使い魔で大事な寝床なんだよね

勝手に触らないでくれる？」

『ああ、すまねえ…』

「触りたい時は、一言声掛けてよね」

『えっ、いいのか？』

口を尖らせるアガレスにお願いして、
さっそくもう一度触らせてもらう事にした
てか、触りだしてから抱き付き、
徐々にエスカレートしている気がする……多分…
もはや、一緒に寝ているも同然

『ししょーって最高だな

ずっと寝ていたい気持ちが理解出来る～』

「でしょ」

『そういえばアガレスは、師団は？』

「入んないよ」

『そうかー…』

あ～
これは、あの有名な人を駄目にするやつだ～

まどろんでいると、
俺の名を呼ぶカルエゴ先生の幻聴まで聞こえる
起きろと言っている
すると今度は頭を叩かれた、
さすりながら顔を上げれば、視界に黒い何かが…

「起きたか阿呆」

『あ……カルエゴ先生…』

それは手帳だと、理解した

『俺、アガレスと話をして

うっかり昼寝をしてしまいました…』

「ああ、間抜けな面をしてな」

まぢか…
俺は恥ずかしくなり片手で顔を当てた

どこが不機嫌な先生は、
手帳を俺の頭の横っちょを押し付けた

ゆっくりと力がこめられ、ししょーから離される
その行動の意味が理解できず、
首を傾げ疑問符を浮かべていると、フッと鼻で笑われ

「阿呆面だな」

そのまま来た道を帰った先生に、
変な顔を見られて軽く落ち込む…

結果的に、俺は最初に思った通り、師団はやめた
無理に入っても仕方ねえし続かねえ
皆が部活している間、
バラム先生のところで時間潰すか…