2話 ページ5
Aside
あれ、なんで坂田と月崎先輩がいるんだろ。
まぁ、この4人はうちの学校で”浦島坂田船”というあだ名(?)を付けられるくらい仲がいいのは知っているのだけれど。
『なんで坂田と西条先輩もいるんですか?』
私がそう問うと、西条先輩は
「なんでって…ここ俺らの家だし。うらたさんに呼ばれたから大広間にいるだけ」
は、”ここ俺らの家”!?
でっか!!
さ「あはは、こんなところでAと会うとか予想外やわ…。ここに来るってことは、うらさんに捕まったんよな?」
捕まった…?
どゆこと?
まぁたしかにあの状況を言うには、捕まったと言ってもいいほどなのかもしれないが。
改めて言葉にして言い表してみると、何故だか恐怖感というものが込み上げてくる。
やっぱ、噂は本当だったんだ。
『えっ…』
私は訳が分からず、ただ立ちつくしていると、急に浦田先輩が笑いだした。
「あっはは!その表情いいね、すっごくそそる」
と、妖艶な笑みをを浮かべる。
『唆る…?それってどういう感情ですか?』
私がぽかんとそんなことを聞くが、誰も答えてくれない。
『(え、私空気?)』
し「あ、そんなにポーカーフェイスしなくてええんよ。そんなのお見通しやから」
月崎先輩が不敵に笑ってみせる。
『ポーカーフェイス?なにそれ。私はいつも通りこの顔ですよ?あはは』
そんなことを言うと、急に坂田が近づいてきた。
さ「Aは信じれないかもしれんけど、俺らは人間じゃないねん。”吸血鬼”って呼ばれてる、魔物なんよ?」
『魔物…?あぁ、だからそんなに顔がいいんだね。坂田とか折原とか。でもほんとに?』
私としては信じてみたいけれど、ここで信じて嘘だと言われたら悲しいじゃん?
う「ほんとだよ、証拠見せる」
そう言って私の方へ来て、首筋に顔を近づけ、思いっきり首に噛み付いた。
『いった…!』
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作者名:こころ | 作成日時:2020年7月2日 22時