始まりの始まり 2 ページ3
Aside
羽月希と別れてから家まで歩いている時、私はあることに気づいた。
「あ、忘れた」
明日絶対提出しなければいけない課題を学校に置いてきてしまった。
今ならまだ外にいるし、ちょっと走ればすぐだから取りに行くか
手元の時計を確認すると、17時半だった。
『(あんなのただの作り話だから大丈夫だよね)』
そんな気持ちで、私はまた学校へと向かった。
『(はぁ…割と疲れたなぁ…)』
走って学校まで戻り、課題をとって今まで歩いてきた道をまた歩きながらそう考えていたら、ふと"ナニカ"に追われている気がした。
人間かと言われたら、確定でうん、とは言えない、怪しい雰囲気が感じられた。
『(もしかしてあの噂は本当だったの…?)』そう思って手元を見ようとした時、急に誰かが後ろから肩を叩いてきた。
振り返るか否か。
迷ったが、振り返ってみるとそこには…
いつもと同じ顔をしているはずなのに、いつもと何か違う雰囲気を醸し出す、”浦田先輩”こと浦田渉がいたんだ。
『あれ、浦田先輩…。どうしたんですか、こんなところで。』
できるだけ冷静を装ってそう聞いた。
う「…君に用事があるんだ。」
そう言って、ニコリと微笑みを零す。
私の前に立っているのは浦田先輩のはず。
この姿でそれ以外は多分ありえない。
それなのに、私の本能が否定をするんだ。
”こいつは何か違う”と。
『1つ聞きづらいことをお聞きしますが、私先輩と関わりないですよね?どうして用事なんか?』
う「あはは…。考えればわかることなのに。君は知らないの、噂のこと」
『あー…あの18時までには家に帰れみたいな脅しじみたやつですか』
私がそう答えると、彼は少し笑って
「脅しって…w 俺はAは真面目だからそういうのすんなり信じてくれると思ってたんだけどなぁ…。」
『…なんの話しですか?』
「あはは、なんでもないよ。君にはこんなことしたくなかったんだけど、仕方ないよね」
彼はそう言って私に近づいてきた。
う「…とりあえず理由は後で聞く。とりあえず君は寝てて」
そう言われたら、なぜだか眠たくなってきてしまい、浦田先輩の方にぶっ倒れるような形で倒れた。
--------キリトリ線--------
ども、作者です!
ちょっとリメイクしてみました!
ちょっとずつ他の話もリメイクするつもりなので楽しみにしててください!
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作者名:こころ | 作成日時:2020年7月2日 22時