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紫水晶の体毛に翡翠色の目、四つ足。それが、水面に映った自分の姿だった。
ここまで来たら流石に自分の現状がいやでも理解できる。
どうやら、自分は狼になったらしい。
さらに言えば人間を辞めていた。
しかしどうするべきか…。
今何処にいるのか、此処は日本なのか、近くに人はいるのか、知りたいことは山ほどある。
けど、うじうじ悩んでても仕方ない。この場所にいる情報だけではどうしようもないし…。
少し出歩くか。
自分が大変な時こそ動かなければ……。
歩き出そうとして、人間だったころの身長差に戸惑うが、どうせいつか慣れるだろう。
そう思い、歩を進めた。
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作者名：五月雨 | 作成日時：2020年4月7日 18時
