7 優しい人 ページ9
「ん.......?」
目が覚めると、よくわからない場所にいた。
私が普段寝てるベッドよりは固いけど......柔らかい。
それにこのにおい......安心する.......
上半身を起こすと、殺風景な空間が。
派手なのが苦手な人なのかな?
そんなことを思っていると、扉が開いた。
「私は......」
咄嗟に出てきた言葉がそれだった。
ヴェノム「あ、あの.....家の前で倒れてたんだ......その、俺みたいなのに看病されるのは抵抗あるかもしれないけど......」
「そんなことないよ、ありがとう」
そっか.....この人が助けてくれたんだ......優しい人だな....
「ん?それは?」
ヴェノム「あ、あぁ.....スープ?の、飲む?」
「いいの!?」
久しぶりの食事。
涙が出そうになるくらい美味しく感じる。
どこぞのシェフが作るものよりも美味しくて、安心する味。
彼は料理も上手なのか。人間の鑑だ。
「おいしかった!ありがとう、そういえばここって......」
ヴェノム「フロート村の....俺の家........狭い上に汚くて申し訳ないけど....」
「そんなことないって!あ、私はA!あなたは?」
そう聞くと彼は硬直してしまった。
あれ?まずいこと聞いちゃった?
「どうしたの?もしかして、名前がないの!?」
それは一大事じゃないか!
私がのんきにスープを飲んでいる場合じゃない!
ヴェノム「えっ!いや.....」
「ならそうと言ってよ!私がつけるよ!えっと.....じゃあゴリアビッション!」
ヴェノム「なぜ!?」
「これからよろしくね!ゴリアビッション!」
がしりと手を握り、握手をした。
ヴェノム「いや、普通にイヤだから!」
「ゴリアビッション、あなたが私を軽蔑している理由がわからない」
ヴェノム「なぜゴリアビッションなんていう侮蔑を受けているのかもわからないよ!」
「名前がいやなら言ってくれればいいのに....イヤならファンでもいいよ?」
ヴェノム「さっきから気になってたんだけどそれの由来は?」
「《禁じられた走馬灯》....ファンタスマゴリア・プロヒビッションのファン君よ」
ヴェノム「絶対やだよそれ!?名前はちゃんとあるから!」
「なら早く教えてよ?」
ヴェノム「........ヴェノム、酷い名だろ?罵倒したかったらしてもい.....」
「素敵な名前じゃない!」
ヴェノム「え?」
「ヴェノムって名前、私は好きよ!」
そう言うと、男の人は驚いたように目を見開いた。
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壱加(プロフ) - 斎藤秋葉原さん» 頑張りまする!!(。uωu)♪ (2021年2月6日 9時) (レス) id: 26cd84f321 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤秋葉原(プロフ) - 合格おめでとうごさいます!更新頑張ってください!!! (2021年2月6日 7時) (レス) id: 7601600ca4 (このIDを非表示/違反報告)
壱加(プロフ) - 斎藤秋葉原さん» うわああ〜!ありがとうございます(;ω;)ただいまです☆今日結果が返ってきて合格してました!!!!!これからも更新頑張るのでよろしくお願いします! (2021年2月5日 17時) (レス) id: 26cd84f321 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤秋葉原(プロフ) - おかえりなさい、受験勉強お疲れ様です!合格していることを願っていますね!!更新ありがとうございます!! (2021年2月5日 17時) (レス) id: 7601600ca4 (このIDを非表示/違反報告)
壱加(プロフ) - 斎藤秋葉原さん» こんな自己満ですっとろい更新の話にお付き合いありがとうございます(;ω;)笑えない馬鹿なので受験勉強頑張らないとですw今後もよろしくお願いします! (2020年8月10日 7時) (レス) id: 26cd84f321 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:壱加 | 作成日時:2020年5月30日 13時