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40 Vが見たもの ページ43

Mr.Vside

A......初めて見たときに懐かしい人物が頭に思い浮かんだ。

彼女をあまり思い出したくはないが......思い浮かんだら思い浮かんだらで懐かしくなり、ふと寂しい気持ちにもなった。

見た目だけでも似ていて、私らしくないが心が締め付けられるように苦しかったのに歌も上手いときた。

ここまで来ると、神は私を試しているんじゃないかと思えてきてしまう。


そして、極めつけはさっき見たあの儚げな笑顔。

あの笑顔は、あの女そっくりだった。

自分の本音や、本性などを必死に隠すような、弱く、触ってしまえばすぐに壊れてしまいそうな笑顔。
月明かりに照らされたことで、その笑顔は宝石のように美しくなる。

そんな彼女を、私は愛してしまったんだ。

V「私も随分と落ちぶれてしまったものだ.....」

今さらこんな古い思い出に浸るとは。
しかもそれで一睡もしないなんて.......私はどこぞのプリンセスかとツッコミたくなる。
我ながら恥ずかしい。

その時。

ファージャ「ミスター!ミスター!」
V「なんだ、朝から騒々しい。」
ファージャ「大変や.....Aが.....Aが.......!」

今にも泣きそうなファージャを見て、ただ事ではないことを察した。

ファージャに連れられ、私はAの部屋に向かう。

そこには、エイトフット、スキャター以外のメンバーが勢揃いで、全員泣き出しそうな顔だ。

ヴェール「朝来たら......こんな手紙が......」

震えた字が書かれていて、水滴で一部が汚れてしまった一通の手紙が。

すべて察しがついた。

なぜ、あの子があそこまで弱い笑顔を見せたのか。
なぜ、ハイタワーから出ていこうとしていたのか。

あぁ、なぜ私が美しいと思った奴らは、私の元から去っていってしまうのだろう。

ジャック「ね、ねぇミスター、Aは.....どこに居るの?」
V「.........さぁな。少なからず、私達が干渉できないところだよ。」

そう言うと、すべてを悟ったヴェールはとうとう泣き叫び、他のみんなも涙を流した。

ヴェールの泣き声を聞いてやってきたエイトフットは、見たこともないような顔色でヴェールを見つめていた。

エイトフット「何があったんだ?」
ダルメシア「Aが.....」

手紙を読んだエイトフットは、力なく膝から崩れ落ちる。

涙に包まれたこの空間は、私の記憶を痛いほどに思い出させることとなった。

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ももか(プロフ) - 感情移入してしまいとても辛く涙が出ました。 (2022年10月20日 22時) (レス) @page50 id: f3e8da423f (このIDを非表示/違反報告)
壱加(プロフ) - 机の上の靴さん» コメントありがとうございます!最後はちゃんと笑顔で終わるっぽいので今のうちに泣いてください(((( (2020年5月28日 18時) (レス) id: 26cd84f321 (このIDを非表示/違反報告)
机の上の靴(プロフ) - いよいよ終わりが近づいてる気が...!!! なんか悲しいラストを迎えそうですね( ; ; )最後まで楽しみにしてます!! (2020年5月28日 18時) (レス) id: da06bfb863 (このIDを非表示/違反報告)
壱加(プロフ) - あんかけさん» コメントありがとうございます!一応今のところブラックですが最後はちゃんと笑顔で終われるよう頑張ります!もう少しの辛抱です! (2020年5月28日 18時) (レス) id: 26cd84f321 (このIDを非表示/違反報告)
あんかけ(プロフ) - 突然すみません( ; ; )このお話はハッピーエンドですか!?もう心が痛くて痛くて、、、 (2020年5月28日 18時) (レス) id: 5943b818e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:壱加 | 作成日時:2020年5月20日 15時

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