こっち、みてよ (ページ11)

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結局あの後、何も無いまま拓実とはばいばいして

次の日を迎えた

教室に入ればいつも通りの6人で過ごしてお昼になって

何となく中庭で食べようって話になって

みんなでご飯を持って中庭に向かった

ここの学校には暗黙のルールがあって

一軍しか中庭でご飯を食べられないという

何とも変なルールがある

まぁいいように捉えれば静かにご飯が食べれるってことで

ベンチに腰かけて6人でご飯を食べていた

昨日バイトが、とか沙也加の彼氏の話とか

そんなくだらないことを話していると

中庭の先にある渡り廊下の方が騒がしくなった

なんだろうね、なんて遥が言ってみんなでそっちの方をむく

すると、奥から3人組が現れ、こちらに向かってきた

遥｢うわ、生徒会長じゃん！｣

沙也加｢ここに来るの珍しくない？｣

3年の生徒会長、與那城奨

その隣に副会長の川尻蓮

そしてその横はサッカー部部長でエースの白岩瑠姫

この3人はそれぞれクラスは違くてでもイケメンで

なんでも出来てすごく人気が高い

本人たちは知ってか知らずかすごく仲がいいらしい

みんなそれぞれ、クラスのカースト1位なのだ

騒ぎを聞き付けたのか、なんなのか、

教室の窓からは生徒が興味津々に覗いているのがわかる

そんなに、人気なのは知らなかったなぁ

どんどんこちらに向かってくる3人は

いつの間にか、私たちの目の前で止まった

純喜｢瑠姫くんやーん、どしたん｣

サッカー部繋がりなのか純喜が声を上げると

手のひらを差し出してきた人

『あー！どこにあったんですかこれ！』

私が声をあげると、笑ってこう答えた

蓮｢ふふっ、昨日落ちてたん見つけたんよ。明日香のやろ？｣

『そうです、探してました！！お気に入りだったから〜』

手のひらのピアスを受け取ると、横から

遥｢え、知り合いだったの？｣

蓮｢そーよ、バイト先同じやけんね。知らんかった？｣

そう、蓮くんとはバイト先のカフェが一緒で仲良くさせてもらってる

よくお客さんとしてコーヒーが好きらしい会長こと、奨くんと瑠姫くんも来るから

面識もあるし、仲もいい

蓮｢じゃぁこれ渡しにきただけやけん、またバイトでね〜｣

奨｢今日もバイトなら行くから頑張って｣

瑠姫｢じゃぁね、姫｣

瑠姫くんは私の頭をそっと撫でて、

3人はまた校舎に消えていった