偶然なんて言わせない

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痛いところ突かれるなぁ


視野が広い人なんだほんとにこの人は



『気をつけてるんです。関西弁って演じるには色々不便だったりするし、出身明かしてないんですよ私。』


川尻 ｢え、どして？……あ、この前テレビで言ってたヤツと関係してるん？｣


『…笑 見てくださったんですね笑』


川尻 ｢たまたまメンバー何人かと見とったんよ〜｣


ドキッとした


その中に汐恩もいたのかな…なんてね



『出身とか明かして、高校とかバレて、その人に迷惑がかかるのは嫌なんですよね笑
だから、最初から出身は明かしてないです、』


川尻 ｢徹底しとるんやね〜すごい｣


『…すごくないです。全然。まだまだこれからなんです。』


川尻 ｢会えそうなん？その人と｣


『…会えるように、仕事、頑張れるんです。頑張れば見つけてくれるかな、って』


川尻 ｢きっとすぐ、会えると思うよ。｣


『…そうだといいです笑』


終始、優しい目をして、話してくれた川尻さん


そろそろ30分がたとうとしていた


川尻 ｢あ、そーだ！連絡先交換せん？その子と会えたら、教えてよ！｣


『私で良ければ、是非。』


川尻 ｢ありがと〜じゃぁ収録頑張ろうね！｣


そう言って、2人で楽屋を出て、収録して


私は次の仕事があったから急いで楽屋に戻ろうとすると


川尻 ｢お疲れ様〜ありがと！｣


『あ、川尻さん、お疲れ様です。こちらこそありがとうございました、楽しかったです！』


川尻 ｢蓮でいいよ〜連絡待ってるけんね？｣


『いい報告ができるように頑張ります笑』


川尻 ｢…絶対大丈夫よ。その子に会えたら伝えて上げてよ。｣


そこまで言うのに、言葉を詰まらせるから


『どうしました？』


聞くと、ハッとしたように顔を上げて、ニコッと笑って、こういった


川尻 ｢あ、引き止めてごめんね。その子に会えたら伝えて、メンバーには迷惑かけんなよーって笑
じゃぁ、お疲れ様！また一緒にお仕事出来たらええね！ばいばい！｣



…全部、気づいてたのかな


最初から、もしかしたら知っていたのかもしれない


やられたな、なんて思いつつ


なんだか応援されたような気がして


また、頑張ろうって思いが芽生えて


私は次のドラマ撮影に向かった

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