独占欲【小山内理音】 ページ30
付き合ってる設定です。女の子にはあんまり触れないイメージなんですけど、独占欲の強い彼が読みたくて書きました。
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私の部活の先輩に、口が悪くてキレやすいが、面倒見がよく、優しく頼れる先輩がいる。その人は私の彼氏でもあるのだか、正直私にはもったいないと思う。それを本人に伝えると「馬鹿言うんじゃねぇよ」と優しくデコピンされてしまう。そんな彼のことで、最近気になることがある。
「あっ、理音先輩！」
「んっ？どうした？」
彼の隣に並ぶと、必ずといっていいほど腰を抱き寄せてくるのである。しかも、人と話している時でも私の肩や腰に手を置くのだ。嫌ではないが、変に緊張してドキドキしてしまう。彼は、人前でのスキンシップを嫌う。なので、触れることが多くなった理由が気になって仕方がない。聞くなら今だと、彼に問いかける。
「あのっ、最近触れることが多いなって思ってて······」
と、思い切って聞いてみると
「······あぁ〜、わりぃ。嫌だったよな」
と言いながら、彼はきまりが悪そうにしながら私のそばを去っていこうとする。そうではない。嫌なのではなく、自分だけ意識しているみたいで、恥ずかしいし悔しいのだ。
「ちがっ！そういう意味じゃなくて······」
すぐに彼の腕を掴み、立ち止まらせようとすると、勢い余って彼を押し倒してしまった。今にもキスしそうな距離に、思わずドキドキしてしまい、息をするのも忘れてしまう。いつの間にか腰に彼の手が回されていて、気付いた瞬間照れてしまった。すると彼が、
「······Aが前に言ってたけど、逆だよ。オレにAはもったいない」
と語り出すので驚いてしまう。そのまま彼は、言葉を続ける。
「Aのこと狙ってるやつなんて周りにたくさんいるし、オレなんかいつ振られてもおかしくねぇしな。だけど、Aのこと一番好きだし、離すつもりはねぇ······だけど不安なんだよ。まぁ、最近触れるの多かったのは独占欲ってやつ？」
そんなことを考えていたなんて驚きだった。けれど、同じことを考えていたんだなと思うと、思わず笑ってしまう。
「Aに触れられるのは、これからもオレだけがいい」
なんて言われてしまえば、優しく抱きしめられてしまえば、愛されてしまえば、もう彼から離れることなんてできないのである。
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黛(プロフ) - みるくさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです！！これからも頑張っていくので、楽しんでいただけたら嬉しいです (2022年2月7日 7時) (
レス) id: 26e9e65c58 (このIDを非表示/違反報告)
みるく(プロフ) - すごく面白いです！頑張ってください！ (2022年2月7日 7時) (レス) @page42 id: 14f43f79f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黛 | 作成日時：2021年11月27日 17時
