127話 ずっとこのまま____ ページ47
元太「オレ、唐辛子入りの水鉄砲持って来た!」
光彦「ボクはブーメランです!」
歩美「わたしは手錠よ!」
さらに子供達が持って来たオモチャの道具を得意げに見せて来てコナンは呆れてしまった
コナン「お前らなぁ、そんな子供騙しのオモチャで……」
A「ありがとう、みんな、とっても心強いよ」
Aにお礼を言われた子供達は嬉しそうに顔を綻ばせた
A「お礼に何か奢るよ」
「「やったー!」」
子供達は大喜びでテーブル席に座ってメニューを頼んだ
A本人もカウンター席から子供達のいるテーブル席に移動した
後ろにいた灰原もテーブル席に向かうとコナンはハァ……とため息をついていた
灰原「まだ何も思い出さないの?」
立ち止まった灰原に尋ねられたコナンは「ああ」と小さく頷いた
灰原「このまま記憶が戻らない方が、工藤君にとっては都合がいいんじゃない」
コナン「え……」
コナンが驚いて顔を上げると灰原は顔だけ振り返って笑みを浮かべた
灰原「危険な事に首を突っ込むあの人を心配する必要がなくなるし自分も気を使われる必要もなくなるわけだし」
コナン「!!、なんだと!?テメー!」
灰原の無神経さに腹を立てたコナンは灰原の肩を掴んだ
子供達はメニューに無中で気づかない
すると、振り返った灰原は険しい顔でコナンを睨みつけた
灰原「私だって……私だってできるなら記憶を失くしたいわよ」
コナン「あ……」
灰原の悲しげな表情を見てコナンは思わず肩を掴む手を緩めた
灰原「お姉ちゃんが殺された事や組織の一員となって毒薬を作っていた事……みんな忘れてただの小学生の灰原哀になれたらどんなにいいか……」
コナンに背を向けた灰原は前を向いたまま独り言のようにつぶやくと
灰原「そしてあなたとずっと……ずっとこのまま……」
コナンを振り返りまっすぐ見つめた
そんな真剣な表情にコナンはドキッとした
コナン(灰原……お前……)
まさかオレのこと________そう思った瞬間灰原がフッと息を漏らした
灰原「なーんてね、少しは元気出た?」
コナン「かーーー」
にっこり笑う灰原にコナンはずっこけそうになった
ったく、人をからかいやがって____コナンがフンとそっぽを向いていると
A「コナン君と哀ちゃんも何か頼んでね?」
と、Aが声をかけて来た
灰原は「えぇ」と言ってテーブル席の椅子に座った
コナン(ニャロ……)
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年5月24日 21時