109話 坊や…誰? ページ24
安室「化粧台の下の物入れが開いていたでしょ?
恐らくそこに置いてあったんですよ、点けっぱなしにして」
安室の推理にコナンも頷いた
小五郎達は目を見張った
小五郎「何!?じゃあ犯人が…」
白鳥「なるほど、電気がついている時には誰も気がつかない…」
白鳥はそう言うと、目暮に顔を近づけて小声でささやいた
白鳥「これであの事件に関係している事はほぼ間違いないですね…」
安室「あの事件ってなんですか?」
耳ざとく聞きつけた安室が尋ねる
目暮「い、いやぁ……」
安室「なぜ話してくれないんです!一歩間違えればAが撃たれていたかもしれないんですよ!
目暮警部!」
安室が詰め寄った時、蘭と園子が病棟に続く扉から出てきた
蘭「大変です!Aさんが!!」
安室「Aがどうかしたんですか?」
園子「意識は戻ったけど、様子がおかしいんです!」
安室「何!?」
コナン「え!?」
コナンと安室は小五郎達と病室に向かった
病室へと急ぐコナン達はAがいる病室に入った
コナン「Aさん!」
安室「A!」
病室に駆け込むとAはベッドの上で上半身を起こしていた
コナン達に気づいて扉の方を見るがどこかぼんやりとしている
コナン「大丈夫?Aさん」
コナンが心配ほうに声をかけるとAは虚ろな目つきでコナンを見つめた
A「…………坊や…誰?」
「「!!?」」
コナン達は耳を疑った
様子がおかしいどころではない
これはまさか
凛夜「お、おい…」
凛夜はAの肩に手を置いた秋夜を見た
秋夜「こいつ…俺達の事ばかりか自分の名前さえ思い出せないんだ…」
凛夜「んなバカな……!」
Aに近づいた凛夜は自分の胸に手を当てた
信じたくない、信じられるわけがない
凛夜「お前の兄貴の凛夜!もう1人の兄貴の秋夜だ!」
Aはぼんやりとした目で凛夜を見ると、静かに首を横に振った
A「……わからない
何も思い出せない……」
凛夜「……………!?」
凛夜はショックのあまり息をのんだ
コナンも安室も唖然とする
安室「……A……」
記憶を失ったAは口を閉ざしたまま暗い表情で俯いていた
それはいつもの無気力な顔じゃなく
いつもの優しい顔ではなく
いつも浮かべる笑顔はなかった
凛夜「……んな…」
秋夜「凛夜…」
凛夜「なんでこんな事になるんだよ!
ただ幸せを求めてきただけなのに!なんで俺達やAが…!くそ〜!!!」
膝を崩し顔を覆い凛夜は泣きじゃくった
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2018年5月24日 21時