4兄弟妹の妹と暗殺教室7 (ページ19)

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287話黒い触手ページ19

期末テストも終わり、次は演劇披露会らしい
渚を主演にしようとか話が飛び交っていたが、渚本人が却下したので、その話は無効となった

神崎「黒崎さんは？」

カノン「私、演技とか無理なんだよねぇ」

と、ごまかしておいたけど
演技ってそもそもなんなのかわかんないからね

なんとか演劇披露会を終わらせた
教室ではみんなが劇について話し合っていた

カルマ「まさか黒崎ちゃん、あんなに警官役が似合うとは思わなかったよ」

カノン「まさか、海賊じゃなくて海兵みたいな仕事に就くのが一番驚いた」

カルマ「あはは！」

色々あったな……思い出してたらきりがない
あ、そうそう、お兄ちゃん達はまだ家にも学校にも来てない

下見とか世界の均衡とかで、色々情報集めてるらしい
私も休みの日とかに手伝いに行っているけど、逆に家に強制的に帰らされた

カノン(あと3ヶ月…)

そんな時だ…こんなに平和な時間が壊れたのは…

ドコォォン！

カノン「ほげっ！」

校庭の方から大きな物音
頬杖をついていた私は、顔を机の上にぶつけた
痛みに耐えながら窓から外を見ると、地面から殺せんせーが出てきた

カノン「は！？ちょ！殺せんせー！どうしたのさ！」

窓から上履きのまま外に出ると、殺せんせーがハァハァと息を切らしていた
みんなも私の行動と殺せんせーを見たのかすぐに外に飛び出してきた

ガァン

校舎の倉庫の天井から何かが飛び出してきた

「エネルギー砲で壁を壊して地中から脱出か、…しくった
思わず防御(まも)っちゃった
殺せんせーが生徒を殺すわけないのにね」

カノン「え……茅野…ちゃん？」

「「何？その触手？」」

茅野「…あーあ、渾身の一撃だったのに…逃すなんて甘すぎだね、…私」

首筋から黒い触手を生やした茅野ちゃんの姿
あのふわふわしていた茅野ちゃん？
ううん、可愛いと裏腹に…彼女の心に何かがある

殺「…茅野さん、君は一体…」

茅野「ごめんね、茅野カエデは本名じゃないの
雪村あぐりの妹、そう言ったらわかるでしょ？
人殺し」

カノン「え…」

人…殺し？

茅野「しくじっちゃったものは仕方ない切り替えなきゃ、明日まな殺るよ殺せんせー、場所は直前に連絡する
触手を合わせて確信したよ必ず殺れる、今の私なら」

茅野ちゃんは触手を私に向けてきた

茅野「これは……人質」

カノン「なっ…！」

襲いかかってきた触手に反応ができなかった
首筋に鋭い痛みが走ってから、私は意識を手放した