探偵の姉はゼロです2 (ページ9)

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平次「料金所はすぐそこや！嘘ついてもすぐにばれてしまうしな！」

新一「まぁ、ヤバくなったら姉ちゃんを呼んだりしようと思いましたしね…姉ちゃん、いつでも警察手帳持っていますから…」

『職業では常に所持してろって上司からのご命令だからね～』

パタパタと警察手帳を見せるAに佐藤は詰め寄った

佐藤「じゃあなーに？同じ時間、同じIC(インターチェンジ)から乗った車は本当に3台だけだったってわけ？」

『いいや？被害者が所持していた通行券を見たら私達が高速に乗った時間より1時間ぐらいだったんだ』

佐藤「い、1時間も？」

平次「ああ…多分途中のパーキングで飯でも食うてたんやろ？」

新一「つまり…」

話をまとめ始める新一は鋭い笑みで佐藤を見た

新一「同じ時間・同じIC(インターチェンジ)から高速に乗ったにも関わらず…パーキングで1時間の休憩をとった被害者の車の周辺をなぜか走行していたのは3台だけだったわけですよ！」

高木「な、なるほど…」

新一の明確な推理に高木はすごいと顔を綻ばせた
だが、佐藤はまだ食いかかる

佐藤「で、でも料金所のETCが壊れてたのは君達が通った時でしょ？1時間前に被害者の車が通った時に壊れていたかどうか…」

平次「そら問題ないで！被害者の車ん中にETCの車載器付いとったし…それがあんのに通行券持ってたっちゅう事は、そん時も壊れてたっちゅう事やろ？」

佐藤「そ、そうね…」

『ちなみに、被害者の遺体が乗っている車は1キロ先にハザードを出して停めてあるから…鑑識を呼んで詳しい調査を！』

平次「ほんならその3台、脇に寄せて停めさせてるよって、話聞きに行こか？」

佐藤「え、ええ…」

3人の推理を聞いた佐藤は驚き続けた
服部、新一が探偵というのは知っていたが、Aがここまで推理してしまうのに驚いたのだ

新一「あ、何かスミマセンね…急用があったんですよね？」

高木「い、いや…私用だったから…食事はまた別の機会に…さ、佐藤さん？」

コソッと話しかける高木は反応しない佐藤を見つめた

佐藤(何？何なの？何なの？この子達…)

笑い合う3人を見つめながら佐藤はそう思った
3台の車に向かっている3人に和葉が声をかけた

和葉「なぁ！何で平次の帽子、工藤君被ってんのん？Aさんも黒い帽子被ってるけど…」

平次「コイツが貸してくれっちゅうから…姉ちゃんは暑いらしいからのォ…」

蘭「新一とA姉、帽子好きだったっけ？なんか変な感じ…」

「『いーじゃねーか、うっせーな…』」