探偵の姉はゼロです2 (ページ5)

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蘭「だから…手当てしてる時に…」

それを察したのか新一はフッと窓の外を眺め始めた

新一「ああ…太モモに包帯巻いた時に白いのがチロっと見えたよ…」

蘭「あー、やっぱり見たんだ！最低～‼」

新一「バーロ！見たくて見たんじゃなく、勝手に見えちまったっつってんだろ？」

蘭「悪かったわね！見たくないもの見せちゃって！A姉もなんで新一の代わりに太モモに包帯巻いたくれなかったのさ‼」

『あ、いや～…蘭の手の方とか手当てしてたから…ホラ、蘭って空手で手を使うでしょ？早く治れーって感じに願い込めながら…』

新一の隣に座るAは詰め寄る蘭をなだめつつも新一の足を踏みつけた

新一「～ッ‼」

『(アンタのせいだからねッ‼)』

新一(ひっでぇ‼)

「なぁ蘭ちゃん…」

そんなやりとりを真ん中に挟まれていた和葉が言いにくそうに切り出した

和葉「席、替わる？その方が話しやすいと思うで…」

蘭、和葉、A、新一の順に座っているため、和葉はそんな会話をど真ん中で聞いているため、聞きたくなくても聞いてしまう

蘭「いいの！和葉ちゃんはそこにいて！」

平次(アホくさ…)

毛利(あの野郎、帰ったらぶっ殺す…)

『平次君もいつかこうなるよ』

平次「ならへんわ！」

運転しながら新一を睨む小五郎にヒヤリとしつつ服部をからかい始めたAのおかげで新一はフッと微笑んだ

だが…

蘭(違う…こんなんじゃない…私が新一に聞きたかったのは…本当に確かめたかったのは…
A姉に聞きたかったのは…本当に聞きたかったのは…)

兄弟仲良く談笑している2人をチラリと見た蘭に2人は気づきつつも気づいていないフリをする

「あら！蘭ちゃんじゃない！」

蘭「さ、佐藤刑事と高木刑事！どうしたんですか？」

佐藤「ちょっと神奈川県警に用があってね！それが終わったからアッシー君に送らせてるトコ！」

高木(アッシー君って…)

佐藤がからかうように言うと、高木は困ったように笑顔を作った

2人は警視庁捜査一課の刑事であり、Aとも仲が良く、よく飲みに行く仲…らしい
だが、Aの所属先は“ゼロ”…(本人すらたまに忘れてしまう仕事である)
なかなか会いに行けない日があり、飲みに行くのは年にあるかないからしい

佐藤「あら、Aじゃない！なになに？なんかあったの？」

『佐藤刑事、何にもないから』