探偵の姉はゼロです2 (ページ31)

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数日後

あれからストーカーは休む事もなくAに写真やラブレターなどを頻繁に送りつけてくる
それどころか、終いにはポアロ周辺でもうろつき始めた

『もう…限界よっ…‼』

ガジャャアン‼

コナン「姉ちゃん‼」

安室「落ち着いてください」

『どうしてっ…‼ どうして平和に暮らせないのよっ‼』

ガラスを地面に叩きつけたAに2人は必死に宥める

『もう…やだよ…』

精神的にも限界を超えているAは安室に肩を抱かれていた

『何日も何日も…‼暇があれば写真送ってきて…‼終いにはポアロ周辺でもうろつき始めて…‼』

コナン「姉ちゃん…」

安室「…まずいな、ここ最近でうろつき始めたのに危害を加えてこない…」

コナン「…オレ、明日学校休んで姉ちゃんといるよ、その方がいい」

安室「大丈夫なのかい？」

コナン「うん」

椅子に座り込み、何もする気力がないAにコナンは静かに歩み寄る

コナン「姉ちゃん、明日はポアロでゆっくりしよ？」

『……、安室さんやコナン君に迷惑かけちゃうでしょ？』

コナン「迷惑じゃ『ごめん、帰る』あ、姉ちゃん‼」

ガタリと立ち上がり荷物を持ち、店から出た
すぐに2人はAを追うが、もうどこにもいなかった

コナン「ね、姉ちゃん⁉」

安室「そんな…一体どこに…」

『ハァ…ハァ…‼』

「待ってくれよォオ‼」

『ヒッ‼』

ポアロから走って行く2人の男女
1人はガクガクと震える足で全速力で走り、その後を追う男…ストーカーだ

『ハァ…‼ハァ…‼』

足には自信があるAでも、こんなに怖い立場になれば自然と足がもつれそうになる
だが、必死に足を動かし、力を振り絞りながら走る

『ハァハァ‼』

壁に手をつき息を整える
辺りを見回すがストーカーはいない

ホッと一息をつきゆっくりと歩き出そうとした時

ガッッッ‼

『っ⁉』

「見ぃつけた」

ニタリと笑う男…ストーカーがAの前に足を出し、捕まえたと呟いた

『ぁぁぁあ…‼』

ガクガクと震える足はついに地面に崩れた
立ち上がれず、腰を抜かす

「だめですよ…僕を…俺を見てなきゃ…俺を見たから逃げたんですよね？」

『いや…来るなっ‼』

必死に抵抗するが、男と女の力の差ですぐに負けてしまう

「僕を…俺を…見て下さい」

『ゃっ‼』

抵抗しても意味のない事にぼろぼろと泣き始めた
そんな時だ

ピリリリリ‼

「『‼』」

電話だ