探偵の姉はゼロです2 (ページ30)

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安室はその光景にヒヤリとした
大きな陳列棚がAのすぐそばで倒れているのだ
しかも、その先にはパンコーナーがあり、もしあと少し速ければA自身は大怪我を負っていた

「大丈夫ですか⁉」

安室「ええ」

『(ど、どうしよう…私のせいで…)』

ガタガタと震えながら自分の腕を包み込むAに安室は肩を抱き、ゆっくり立ち上がらせると近くにあったベンチに腰を下ろした

安室「大丈夫ですか？」

『(コクッ』

先ほどの事で体を強張らせるAの背中をさすりながら安室はコナンに連絡した
数分後、2人の元に息を切らしながらコナンが走って来た

コナン「安室さん、姉ちゃんは？」

安室「あそこだよ、陳列棚の方で今警察が調べてるから僕はそっちに行こうと思う、コナン君はどうする？」

コナン「…ボクは姉ちゃんのトコにいるよ、多分凄い怖いんだと思う」

安室「わかった」

安室は陳列棚の方に向かい、話を聞きに行った
コナンは安室を見届けるとAの元に向かった

コナン「姉ちゃん」

『新、一』

コナン「大丈夫？」

『…新一の言う通りにすればよかったね』

コナン「え？」

『警察に届けを出せば…こんな事ならなかったのかな…私、警官なのに、自分の身１つ守れないなんて…恥ずかしいね』

コナン「姉ちゃん…」

力なく笑いコナンの頭を撫でるAにコナンは泣きそうになる
ギュッと大きな体の姉を抱きしめコナンは「ごめん」と耳元で呟いた

コナン「オレがもっと注意してれば…姉ちゃんと一緒にいたら」

『ううん、注意を怠った私のせいだよ、私のせいで周りの人に危害を加えた…』

コナン「でも、怪我した人いなかったんだろ？」

『で、も…』

グスンと鼻を詰まらせるAにコナンは頭を撫でる

コナン「姉ちゃん、これからはポアロのシフトを少なくした方がいい、それが嫌なら、オレがいる時間の時にポアロにいて欲しい、それかポアロでは安室さんといる事‼それ守れっか？」

『(パチパチ)なんで安室さんなの？彼が公安なのは知ってるけど』

コナン「安室さんにもこの事を伝えたんだ協力してくれるから姉ちゃんもちゃんと安室さんといる事‼」

『う、うん』

絶対拒否権なしと言った顔つきで姉を見つめるコナンはこれからの対策を練り始めた

安室からの話によると、陳列棚の後ろで怪しい動きをする男が立っていたらしい
死角になっていたため、防犯カメラにもその男性は映っていなかった

コナン(ぜってぇ、捕まえてやる…姉ちゃんをあんな風にさせた奴を‼)