探偵の姉はゼロです2 (ページ26)

今日:42 hit、昨日:16 hit、合計:219,047 hit

15話ストーカー野郎を突き止めよページ26

《こんばんは工藤Aさん》

『ヒッ‼』

ガシャンとスマホを落とした
プライベート用のスマホに見知らぬ男からの連絡に肩を震わせた

《初めましてですよね？僕ずっと貴方の事見てたんです…一度でいいから会ってくれませんか？》

『っ……‼』

《今日のポアロの仕事お疲れ様でした…可愛かったですよ、エプロン姿…僕も貴方の作るレモンパイを食べてみたいです》

『っっっ……‼』

男はどんどん話し始めた

《ねえ、今どんな気持ち？ねえねえ‼僕を見てくれてるんだよね‼》

『ぃや……し、新、一…』

スマホから後ずさるようにしていると背中にトンッと何かに当たった

『あ、赤…井さん』

変装を解いた赤井がいた
赤井は未だ喋り続ける男の声を聞き、顔を歪ませると、自分のスマホを取り出した

赤井今話しかけてきている男と面識は?

赤井は自分のスマホのメモアプリをタップし手早く文を作ると、それをAに見せた

Aはブンブンと首を横に振った

赤井どこかで会った事も見かけた事もないのか?

再び文を作りAに見せた
Aはコクリと頷き、赤井の袖口を掴み、口パクでこう言った

《コナン君に会いたい》

力のない表情でそう伝えたAに赤井はすぐにコナンと連絡を取った
その間も喋り続ける男からの連絡をなんの返答もないまま切った

赤井「大丈夫か？今ボウヤを呼んだからあと数分で(ガチャッ‼」

「姉ちゃん‼」

ハアハアと息を切らしながら汗だくのコナンはすぐにAの元に走った

『コ、ナン～』

ボロボロと涙を流しコナンに抱きつき嗚咽を漏らしながら、泣き始めた
大事な姉をここまで怖がらせる男にコナンは怒りの沸点が徐々に高くなっていった

赤井「ボウヤ、男はA君のプライベート用のスマホに連絡をしてきた」

コナン「だとすれば、そのうち仕事用のスマホに連絡が来るかもしれないね」

ポンポンとAの背中と頭を優しく撫でながら落ち着かせる
嗚咽を未だに漏らしているAはそんな心地よさからまた涙を流した

赤井「部屋に戻った方がいい、俺は窓から少し外の様子を見てくる、さっき連絡をしてきた男がもしこの周辺にいたとしたら、A君にまた連絡をしてくるはずだ」

コナン「うん、お願い」

Aを立ち上がらせ、玄関にばらまかれた写真を全て拾い集め部屋に2人で向かった