探偵の姉はゼロです2 (ページ3)

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新一(姉ちゃんに…オレのたった1人の大事な姉ちゃんに…何の恩返しもできねえまま、また戻っちまうのかよ⁉)

さっきよりも早く波打つ心臓に新一は悔しく思った

ドックン!!!!!

新一「っ⁉うわあああああああああああ!!!!!」

『っ⁉』

いきなり叫び出しながら体が小さくなっていく
その光景を目の当たりにしたAは目を丸くした

シュウ…と小さくなった新一…コナンにAは壁にもたれた

『し、新一…』

コナン(やっべー…戻っちまった…)

コナンの姿に戻った新一は姉であるAに助けを求めた
しばらく今の光景に思考を停止させていたAだが、ハッとしコナンの着替えを手伝うため、ワタワタし始めた

蘭「ちょっと新一大丈夫？」

「『(わっちょっ…)』」

男子トイレを覗きながら言ってくる蘭に2人は急いでいた

蘭「新一～？」

コナン(は、早くバッグに隠れねぇと…)

『(新一の正体が…蘭に…)』

急いで袖を2人でめくり、服部のバッグのファスナーを開けようとした時だ

コンコン

「『(え？)』」

ノック音がしたと思い、2人は右を見た
もう１つある個室のトイレからノックされているのだ

コナン(隣のトイレ？)

『(誰？)』

蘭「新一返事してー？A姉も、新一大丈夫なのー？」

平次「せやから大丈夫や言うてるやろ？」

毛利「大丈夫なわけねーだろ⁉あんなデケェ声出してよ…」

和葉「そこどいて！」

蘭「お願い服部君！」

服部は通路の前に立ち3人の行く手を阻むも、勢いに負けそうになる

平次「ア、アカン！アカンねん‼」

と、その時、2人が入っているドアがギッと開いた
ギィィィイと開いていくドアに服部は焦った

平次(アホー!!?)

『うるさいわよ、蘭』

平次「え？」

ドアから出てきた2人の男女に服部は驚いた
いや、正確には男の方だ

平次「く、工藤⁉」

新一「ふぅ…」

パタンとドアを閉め一息ついた新一はAの肩口に頭を持っていきもたれた

蘭「新一…A姉…」

新一「あんだようっせーな…」

『トイレぐらい静かにさせてあげてよ…ったく、おかげで新一がうるさいって叫んだんじゃない』

頭を肩口に置いている新一の頭をポンポンと優しく叩くAは腰に手を当てつつも笑っていた

蘭「ど、どうなの？具合…」

新一「ああ…出すモン出したら随分楽になったよ…姉ちゃんも背中さすってくれてたからだいぶ楽になったからさ」