探偵の姉はゼロです2 (ページ18)

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佐藤「じゃあ罪を認めるのね？」

溝端「ええ…探偵君達の言う通りよ…私が群平を葬ってあげたのよ…ハンドルを握ったまま…そう…ハンドルを握ったまま死んだ…章のようにね‼」

下鳥「章って私の息子の章の事か？」

溝端「そうよ！章はあんたに話してなかったみたいだけど、私は群平から章に鞍替えしたよの！群平が章に峠のバトルで負けた後に…私、1番速い人が好きだから…」

『(そんな理由で人を好きになるのか…？)』

Aはそんな気持ちで人を好きになる溝端に眉をひそめた

忠田「なるほど…女を取られリーダーの面子も潰され、腹に据え兼ねた奴はあの雨の日のバトルを仕掛けたってわけだな？」

溝端「雨なんかじゃない‼あれは嵐‼とてもバトルなんてできる状態じゃなかったわ‼なのに群平は章を挑発し、バトルを決行したのよ‼負けた方がチームを去るっていう条件でね‼案の定、章の車は路面の雨水にタイヤを取られ、車ごと谷底に…」

涙を浮かべながら溝端は声のトーンを下げた
それほどまでに章という男性が好きだったのだろう

毛利「でもそれ、お互い様じゃねーのか？挑発に乗った方もリスクは承知の上だっただろーし…挑発した方も責任とってチームを抜け、真っ当になろうとしてたみてぇだしよ…」

溝端「この男が真っ当？バカ言わないでよ‼こんなのただよポーズよ‼」

忠田「俺もそう思うぜ？一度走り屋になっちまったら死ぬまでやめられねぇし…」

下鳥「ほとぼりが冷めたらまた別のチームを作っていじゃないですか？」

『……』

好き勝手言いまくる3人にガツンと言ってやろうと前に出た途端、ガシッと腕を掴まれた
後ろを向くと、胸を掴みながらAに行くなと首を振っている新一がいた

溝端「だからこの男を私が止めてあげたのよ‼ もう二度と走れないように！この冷血な峠の赤い悪魔をね‼」

新一「いや…彼は後悔の念でいっぱいだったと思いますよ…」

車にもたれながらAの腕を掴む新一に溝端は「な、何で⁉」と怒鳴りつけた

溝端「何でそんな事あんたにわかるのよ？」

新一「運転席の前のメーターパネルの上…タバコとライターが乗ってますよね？灰皿のタバコのフィルターが湿っていた事から、彼が絞殺される直前までタバコを吸っていたのは確か…タバコを取ろうとして身を乗り出せば気づくはずでよ…自分の首の後ろにつけられた異物に…」

『……‼』