探偵の姉はゼロです2 (ページ13)

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ツバを叩いた服部はニヤニヤしながら主に新一を見つめた

和葉「ええか蘭ちゃん…工藤君とAさん戻って来たら絶対離したらアカンよ！」

蘭「う、うん…」

蘭は頬の赤みを帯びながら2人を見つめた

佐藤「ちょっとウソでしょ⁉ホントにこの状態で車が走っていたの？」

新一「ええ…」

平次「不思議やろ？」

現場にやって来た一行は車の中の死体を見ながら議論し合っていた

『引っかかるのは窓の縁のモールについたこの細い筋…外部から何かを引っ張ったように見えるんだけど…』

毛利「おいおい…まさか、被害者の首に紐のような物を括り付けて走行中に別の車で引っ張ったなんて言うんじゃねーだろーな！」

佐藤「そんなの無理よ無理！」

手を振りながらその仮説を否定する佐藤に3人はそれは除外していると言った

新一「ええ…人を絞殺するには少なくとも3分以上絞め続けなければいけませんし…」

『車のような強い力で引っ張ったら、窒息死する前に首の骨が折れてるはずだし…』

平次「せやから悩んでんねん！」

『うーん』

平次「どないしたら別の車に乗った被害者の首を…車運転しながらほぼ同じ力で3分以上引っ張り続ける事が出来るかっちゅう事を…」

問題はそこだ
犯人はどうやって被害者の車に乗らずに首を絞めたのか…そこで3人は行き詰まっているのだ

毛利「______にしても何で窓が全開なんだ？」

佐藤「ヘビースモーカーだからなんじゃない？ホラ！灰皿がタバコの吸い殻でいっぱいよ！たまにいるでしょ？窓に腕を出して走りながらタバコの灰を道路に落としてるマナーの悪いドライバー…」

毛利「でもそれ、ゆっくり走れる道路の場合だよ！高速だと風が強いから窓は上の方を少し開けるぐらいで…」

平次「少しってどれくらいや？」

服部は小五郎にどれくらいかを聞くと、小五郎は「だーかーらー…」と車のドアを開けた

毛利「煙が外に出るくらいの…」

ウィーンと窓を開けるボタンを押し、どれくらいかと3人で見ていると、窓が全て出切った瞬間3人は何かに気づいた

新一「穴…」

平次「窓ガラスのいっちゃん下ん所に穴が２つ空いてるやんか…」

3人はニヤリと頬を緩ませた

平次(なるほどなァ…)

「『(そういう事か‼)』」

3人は謎が解けたのか解けきったという喜びの表情になった

平次「わかったで工藤！姉ちゃん！トリックも犯人も…、____って…どないしたんや？その汗…」

新一「え？」

『⁉凄い汗じゃない！』

その頃、ビートルの中で険しい表情で時計を見つめる灰原の姿があった