探偵の姉はゼロです2 (ページ2)

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新一「に、24時間⁉」

『ウソ』

新一「マ、マジかよそれ…」

息を切らす新一の背中をさすりながら服部が教えた情報に2人は目を丸くさせた

平次「ああ…博士んトコのちっさい姉ちゃんが言うとったで！」

『あ、哀ちゃんが？』

平次「薬の効力が続くんは大体24時間！それまでに工藤君をこっちに連れて帰って来なさい！____ってのォ！」

電話口で話していたのだろう灰原の真似をしている服部にAは『(に、似てない…)』と密かに突っ込んだ

新一「そ、そろそろ時間じゃねえか…」

平次「とにかく、またちっさなってしもたらこのバッグん中に入っとき！」

「『え？』」

いきなり渡された服部のバッグに2人はキョトンとした
因みにAは先程女子トイレで3秒で(←)着替えたので、今は死羅神様の格好ではない

平次「そしたらオレと姉ちゃんでうまいコトごまかしてお前を連れ出してやるさかい…」

新一「あ、ああ…」

任せとけ！と自信満々の笑みを浮かべる服部に頼もしい探偵さんだな…とAは微笑んだ
自分も巻き込まれるのは仕方ないと解釈はしていた

「ちょっと平次？」

平次(ゲ、和葉⁉)

和葉「何コソコソしてんのん？」

平次「入ってくんな、ドアホ！ここ男便所やぞ！」

バンと中を見られないように2人が入っている個室のドアを閉めた
中に入っている2人は静かにしていたが新一は胸を押さえながら苦しんでいた

『(……新一…いっそ…身代わりになってあげたら…どんなにいいか！)』

グッと背中をさする反対側の手に力がこもる
すると、その手にふわりと温かい感触が包み込んで来た

『え』

新一「バーロォ…辛気臭い顔してんなよ…今、身代わりになってあげたら…とか思ってたんだろ？」

『(バレてる)』

新一に心の内をバレたAはソッと目をそらした

新一「バーカ…これはオレがしたくてしたんだ…姉ちゃんが気に病む事も無いし、変な事考える事もねぇ…オレはオレ、姉ちゃんは姉ちゃんだ、気にすんなよ…」

『新一…』

力ない笑顔で汗だくの顔で言われたAはギュッと新一を抱きしめた
その頃、必死にごまかしている服部はと言うと…

医者相手に苦戦していた

新一(くっそ‼いつもこうだ…いつもこうじゃないか‼あいつに何も伝えられないまま戻っちまうのか⁉姉ちゃんに少しでもいい思い出を残してやれないまま戻っちまうのか⁉また振り出しに戻っちまうのかよ⁉)