第4話 ミニゲーム ページ6
「おいおい、こんな守りの構成で点を取られる方が難しいんじゃないのか？」
「油断するなよ〜！」
グラウンドで、アップをしながら配置につく選手たち。
いまだAの実力を知らない土門は茶化すようにそう声を上げると、ゴールを守る円堂がそれに喝を入れる。
「田頼Aです。どうぞよろしく」
同じチームであるメンバーに向けて、軽く会釈しながら挨拶する。
いまだにAの実力が信じ切れない風丸たちは、怪訝な表情を浮かべながらそれに返事を返した。
「みんな準備はいいわね。それでは、ミニゲームを開始します！」
瞳子監督のホイッスルで、試合開始が告げられた。
キックオフはチーム1から。前線の染岡と目金のボールタッチで試合が運ばれようとしていた、その時だった。
中盤に居たAが、敵陣を切り裂くようにして一気に駆け抜ける。
呆気に取られる選手たちに、彼はぽつりと呟いた。
「こっちの方が"視え"やすい」
不敵に笑うAに戸惑いつつも、染岡はボールを奪いに来た鬼道とマッチアップしていた。
「染岡さん！あと2秒耐えて！一之瀬さんは敵の中央ラインへ！」
「あ、あぁ！」
疑うよりも、ここは従ってみるべきだと考えた一之瀬が、Aの言う通り中央へ駆け上がる。
だがAの指示を活かさせまいと、チーム2は2人がかりで一之瀬のマークについた。
Aは誰にもマークを付けられていない目金を、ハンドサインで一之瀬と逆サイドへ送り出す。
偶然か必然か、一之瀬の逆サイドにはぽっかりと大きなスペースが空いていた。
染岡からパスを受け取った目金は、恐る恐るだがゴールに近付いていく。
Aの指示通りに動く彼らによって、とんでもないスピードでボールが運ばれた。
「何故ボールを奪えない！」
今まで経験したことのないパスワークに困惑する鬼道。
必殺技を使う間もなく、ことごとく逃げられてしまい防戦一方である。
「ボールホルダーをマークしろ！2人がかりでもいい！」
ゴール前で声を荒げる円堂に、嬉しそうに笑みを浮かべるA。
残念ながらそれは逆効果、それこそがAの狙い。
ボールを持っている選手ではなく、ボールを持っていない選手を動かすことで盤面を支配する。
それが彼のサッカーだった。
目金にマークが付き掛けたそのとき、敵陣を掻い潜ってAがゴール前に走り込んでいた。
いつから動いていたのだろうか。敵の死角を利用し、まるで幽霊のように現れたAに、慌ててパスを送る目金。
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あ(プロフ) - 尊都さん» 尊都さんコメントありがとうございます😳そう言って頂けて嬉しいです；；本編の方にもバレンタインの話みたいな恋愛描写もう少し入れていきたいですね〜 (2月19日 11時) (
レス) id: 6fef9200f8 (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 司令塔タイプのイケメン大好きです🥺バレンタインのお話も最高でした💖お気に入りに追加しました！続き楽しみにしてます！✨ (2月18日 23時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - リポポプさん» リポポプさんありがとうございます~！気に入っていただけたようで嬉しいです🥺✨今どき無印の男主作品見てくれる方ってすごく貴重なので二度もコメント頂いちゃって感無量です、、🙇 (2月15日 12時) (レス) id: 6fef9200f8 (このIDを非表示/違反報告)
リポポプ - バレンタインストーリーありがとうございます😭😭素敵なお話すぎて心がときめきます、、、風丸さんとの絡み大好きです🥰🥰 (2月14日 16時) (レス) @page35 id: 35e98c7eb3 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - あさん» おけですよ！！あの、あさんのボードに返事送りましたのでボード返事待ってます。 (2月9日 12時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あ | 作成日時：2024年1月24日 6時
