第43話 イプシロンと漫遊寺 ページ48
「ぐッ…！！」
「A！！」
暗く、禍々しい気を纏ったボールが、Aの脚とぶつかった。
心配そうに見守る鬼道達がAの名を呼ぶが、建物を破壊してしまうほどの強度を誇るボールは、生身の人間の脚で蹴り返すことは困難だろう。
「クソッ、こんなもの…！！！」
「よせ！A！」
怒りをぶつけるように、ビリビリと閃光を放つボールに力を込める。
"蹴り返す"ことに重きを置いた特訓を行っていたAの強烈な蹴り。
誰もが無理だろうと諦めていた最中、ついにAはイプシロンの元へ蹴り返すことに成功した。
「蹴り返した…！？」
驚く雷門イレブン達とは裏腹に、イプシロンはボールが向かってくるのにも関わらずその場から動こうとしない。
Aの蹴り返した強大な風を纏ったボールは、イプシロンの方向とは微妙にズレてしまい、誰もいないグラウンドへと突き刺さった。
「ほう…雷門にはあんな奴もいるのか…」
イプシロンのリーダーの男が、息を切らすAを凝視する。
ボールとぶつかった部分のAの黒く焦げたシューズが、イプシロンのボールがどれほど脅威かを知らせていた。
「はぁ…はぁ…ッ、漫遊寺の皆さん！これでわかったでしょう…！無駄なんですよ、話し合いなんて…！」
「…ッ！！分かりました……その勝負、お受け致しましょう…！」
呆気に取られていた漫遊寺サッカー部達は、ハッとしたように目を見開いた後、苦肉の表情で勝負を受けることを選んだようだ。
それを見守らんばかりに、フィールド脇に集まる雷門イレブン達。
「お前…どうしてそんなに汚れているんだ…」
昨夜の特訓から着替えていないボロボロのAを見て、鬼道達が心配そうに話しかける。
「昨日特訓しててさ、へへ…」
「無理はするなよ」
「…うん」
そうこうしているうちに、イプシロン対漫遊寺サッカー部の試合が始まりを告げた。
瞳子監督が言うには、漫遊寺中はFFには出場していないものの、出場していれば優勝候補筆頭らしい。
イプシロン達は、そんな隠れた強豪校を重点的に狙っていると聞く。
(…星見学園が危ないかもしれないな)
残してきた学園の彼らを思い出すA。
星見学園サッカー部は公式試合には出場していないものの、ローカルな練習試合では強烈な戦績を多々残しているため狙われかね無いことは確かだ。
(もしそうなったら、全精力を持って叩き潰してやる…。)
漫遊寺の試合を横目に、1人物思いに耽るAであった。
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あ(プロフ) - 尊都さん» 尊都さんコメントありがとうございます😳そう言って頂けて嬉しいです；；本編の方にもバレンタインの話みたいな恋愛描写もう少し入れていきたいですね〜 (2月19日 11時) (
レス) id: 6fef9200f8 (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 司令塔タイプのイケメン大好きです🥺バレンタインのお話も最高でした💖お気に入りに追加しました！続き楽しみにしてます！✨ (2月18日 23時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - リポポプさん» リポポプさんありがとうございます~！気に入っていただけたようで嬉しいです🥺✨今どき無印の男主作品見てくれる方ってすごく貴重なので二度もコメント頂いちゃって感無量です、、🙇 (2月15日 12時) (レス) id: 6fef9200f8 (このIDを非表示/違反報告)
リポポプ - バレンタインストーリーありがとうございます😭😭素敵なお話すぎて心がときめきます、、、風丸さんとの絡み大好きです🥰🥰 (2月14日 16時) (レス) @page35 id: 35e98c7eb3 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - あさん» おけですよ！！あの、あさんのボードに返事送りましたのでボード返事待ってます。 (2月9日 12時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あ | 作成日時：2024年1月24日 6時
