第34話 後半戦4 ページ38
『円堂、止めたァー！！なんと！ジェミニストームのシュートを完封してしまったァ！！』
「いくぞ！反撃だ！！」
「カウンター！」
「よし！」
シュートを止めた円堂が、既に上がっている染岡にロングボールを送る。
Aの掛け声と共に、吹雪も共にゴールへと駆け抜ける。そんな横に並んで走る吹雪を、染岡は横目に映しながら考えていた。
(この試合…絶対に勝つには…！)
「いいぞ、どっちが打ったっていいんだ…どうする染岡くん…！」
2人のバックアップに入ったAが楽しそうに染岡の後ろ姿をじっと見つめる。
先ほどゴールを破ったシュートをもう一度打つか、吹雪のエターナルブリザードを信じるか。
立ちはだかるジェミニストームのDF陣を前にして、染岡は吹雪にパスを送ることを選んだ。
「いけ！吹雪！！」
「ッ…！おう！！」
きっと来ないだろうと思っていた染岡からの意外なパスに、少し目を見開く吹雪。
お前ならやれる、と期待に満ちた染岡の瞳と目が合った。
染岡のそれに応えるかのように、シュート体勢に入る吹雪。
「吹き荒れろ…"エターナルブリザード"ッッ！！！」
凍りついたボールと冷気が、ゴールキーパーのゴルレオの元へと襲いかかる。
ここで決めてやると言わんばかりの、強烈なエターナルブリザードを放った。
無慈悲なほどに冷気をまとうそのボールはゴルレオを上空に吹き飛ばし、空となったゴールネットにボールが突き刺さった。
破ったのだ、あのジェミニストームのゴールを。
今までで一番嬉しいホイッスルの音が、Aの鼓膜を振るわせた。
『ゴォーーール！！凄まじい威力ッ！エターナルブリザード！！！雷門イレブン、逆転だー！！』
「2人とも凄いよ！ナイスコンビだね！」
「フッ、ナイスアシスト」
「なっ、………フッ」
パチパチと拍手を送りながら満面の笑みで2人に駆け寄るA。
吹雪はまるで保護者のような彼を鼻で笑いながら、去り際に染岡に激励の言葉を投げかけた。
いつも自分が活躍することばかり考えてるように見える吹雪。そんな彼の予想外の言葉に、染岡は戸惑いながらも不敵な笑みで受け入れる。
そして試合の終わりを告げるホイッスルが、フィールドに強く鳴り響いた。
雷門イレブンの勝利を知らせるホイッスルに、皆少しの沈黙の後、高らかに雄叫びを上げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あ(プロフ) - 尊都さん» 尊都さんコメントありがとうございます😳そう言って頂けて嬉しいです；；本編の方にもバレンタインの話みたいな恋愛描写もう少し入れていきたいですね〜 (2月19日 11時) (
レス) id: 6fef9200f8 (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 司令塔タイプのイケメン大好きです🥺バレンタインのお話も最高でした💖お気に入りに追加しました！続き楽しみにしてます！✨ (2月18日 23時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - リポポプさん» リポポプさんありがとうございます~！気に入っていただけたようで嬉しいです🥺✨今どき無印の男主作品見てくれる方ってすごく貴重なので二度もコメント頂いちゃって感無量です、、🙇 (2月15日 12時) (レス) id: 6fef9200f8 (このIDを非表示/違反報告)
リポポプ - バレンタインストーリーありがとうございます😭😭素敵なお話すぎて心がときめきます、、、風丸さんとの絡み大好きです🥰🥰 (2月14日 16時) (レス) @page35 id: 35e98c7eb3 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - あさん» おけですよ！！あの、あさんのボードに返事送りましたのでボード返事待ってます。 (2月9日 12時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あ | 作成日時：2024年1月24日 6時
