第23話 手さぐりの絆 ページ25
Aに連れられ、白恋中の校舎の近くの散歩道へと繰り出す風丸。
街灯と星の光が照らす雪道を、滑らないようゆっくりと歩みを進める。
「さっむいなぁ！」
「北海道の夜は冷えるな…」
寒空の中、白い地面を踏み締めながら震える2人。
北海道の夜は想定外の冷え込みのようで、腕をさするAは大袈裟に寒がって見せる。
星空を見上げながらゆっくりと歩く中、少しだけ前を歩くAがいきなり立ち止まった。
止まったまま何も喋らないAに息を呑む風丸。
風丸はそのまま黙って様子を伺っていると、Aはゆっくりと喋り出した。
「…今日のさ、」
「…！あぁ。」
こちらを振り向こうとせず、そのまま口を開くA。
いきなりのことだったが、風丸は何かを察して相槌を打つ。
「練習試合の時のこと……なんだけどさ、その…」
「…すまない！！」
「！」
おそるおそる今朝のことを話そうとするAの言葉を遮る風丸。
彼はAのその先の言葉がなんとなく予想できてしまっていたようで、考えるよりも先に言葉が飛び出てしまった。
そんな風丸の様子が気になって後ろを振り返るAは、その姿を見て目を丸くした。
「ちょ、どうしたの！？」
「…すまない」
大きく見開いたその目には、頭を深く下げた風丸が映っていた。
いきなりのことに焦るAをゆっくりと見上げる風丸。
その顔は心なしか苦しそうで、謝罪を述べる声も震えていた。
「俺は…心にも無いことを言ってしまった…！ずっと謝りたかったんだ……本当にすまない」
「そんな…いいんだよあんなの！」
「田頼…」
頭を下げる風丸の肩に手を置くA。優しく、ゆっくりと語りかける。
「俺だって、風丸くんのことよく知りもしないのにあんなこと言って…軽率だったと思ってる…」
「でもあれは…！俺を励まそうとしてくれてたんだろ…！？それなのに俺はお前を傷つけるような事をして………軽率なのは俺だよ」
絆すように風丸に語り掛けるが、どうしても己が悪いと譲らない風丸。
Aにとっては些細な揉め事だったかもしれないが、風丸は思ったよりも深刻に捉えているようだ。
「そんなことない！最初から分かり合えるなんて俺は思ってないよ…。風丸くんだって一杯一杯だったんだろう？」
「だからって田頼を傷つけていい理由にならない！」
「そういうことじゃなくて…」
「そういうことだろ！？」
「風丸くん…」
声を荒げる風丸に眉尻を下げるA。このままでは話は平行線だ。
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あ(プロフ) - 尊都さん» 尊都さんコメントありがとうございます😳そう言って頂けて嬉しいです；；本編の方にもバレンタインの話みたいな恋愛描写もう少し入れていきたいですね〜 (2月19日 11時) (
レス) id: 6fef9200f8 (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 司令塔タイプのイケメン大好きです🥺バレンタインのお話も最高でした💖お気に入りに追加しました！続き楽しみにしてます！✨ (2月18日 23時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - リポポプさん» リポポプさんありがとうございます~！気に入っていただけたようで嬉しいです🥺✨今どき無印の男主作品見てくれる方ってすごく貴重なので二度もコメント頂いちゃって感無量です、、🙇 (2月15日 12時) (レス) id: 6fef9200f8 (このIDを非表示/違反報告)
リポポプ - バレンタインストーリーありがとうございます😭😭素敵なお話すぎて心がときめきます、、、風丸さんとの絡み大好きです🥰🥰 (2月14日 16時) (レス) @page35 id: 35e98c7eb3 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - あさん» おけですよ！！あの、あさんのボードに返事送りましたのでボード返事待ってます。 (2月9日 12時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あ | 作成日時：2024年1月24日 6時
