第15話 焦燥 ページ17
「そこまで！試合終了よ！」
「なに！？」
「え！？ここで終わりですか…？」
まだ開始して間もないというのに、突然瞳子監督が試合を止めてしまった。
ビデオカメラを回していた春奈がつい疑問を漏らすが、無理もないだろう。まだ試合を開始して数分しか経っていないのだ。
「このまま終わらせてたまるか！」
「染岡くん！！」
不完全燃焼だったのか、監督の合図を無視して染岡が吹雪にボールを蹴り込んだ。
軽々と受け止める吹雪に、染岡が正面を切って走り込む。
「無茶だ！止まれ染岡くん！」
「こいつに負けるわけにはいかねェんだ！！」
「やる気か…おもしれェ！！」
Aの静止をよそに、力比べと言わんばかりのアタックを繰り返す二人。
今の冷静さを欠いた染岡と吹雪とでは、染岡にきっと勝ち目はないだろう。
Aは実力行使で二人を止めることを考えたが、あえてそうしなかった。
今の染岡には、Aが無理に止めるよりも自身で当たって砕けることで諦めてもらう方がよいと思ったのだ。
攻防の末、ついに当たり負けしてしまった染岡が吹き飛ばされてしまう。
「こんなモンじゃ満足できねェ…もっと楽しませろ！！！」
「ッく、まだやるか…！」
「エターナルブリザードッ！！！」
そう吹雪が叫ぶと、氷に身を包まれたシュートが雷門のゴールめがけて打ち込まれた。
「させない！"ザ・タワー"！！」
「ザ・ウォール！！！」
そこに立ちはだかるDF陣の塔子と壁山。
ふたつのブロック技で止まると思いきや、シュートは勢いを欠くことなく円堂の待つゴールへと進み続けた。
「お前らに止められるようなエターナルブリザードじゃねェ！」
そう高らかに叫ぶ吹雪。
必ず止めて見せる、と意気込んだ円堂が身構える。
「マジン・ザ・ハンド…！！！」
渾身のマジン・ザ・ハンドを繰り出す円堂。
だが、マジン・ザ・ハンドにシュートが触れた瞬間、シュートコースが大きくズレてしまい、ゴールポストの遥か上空を舞った。
雷門は失点を免れたようだ。
「そこまでだ！！」
そう叫ぶ声とともに、ボールは勢いよくジャンプしたAの足元に収められた。
ボール抱えしなやかに着地するA。
「いつの間に…」
目を見開く吹雪をよそに、Aは瞳子監督に目配せをした。
「(もう十分でしょう)」
「……そうね。みんな、そこまでよ！」
これ以上やってもキリがない、そう言いたげなAの意を汲んでか、瞳子監督は選手たちに試合を終わるよう告げた。
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あ(プロフ) - 尊都さん» 尊都さんコメントありがとうございます😳そう言って頂けて嬉しいです；；本編の方にもバレンタインの話みたいな恋愛描写もう少し入れていきたいですね〜 (2月19日 11時) (
レス) id: 6fef9200f8 (このIDを非表示/違反報告)
尊都(プロフ) - 司令塔タイプのイケメン大好きです🥺バレンタインのお話も最高でした💖お気に入りに追加しました！続き楽しみにしてます！✨ (2月18日 23時) (レス) id: 6a52012404 (このIDを非表示/違反報告)
あ(プロフ) - リポポプさん» リポポプさんありがとうございます~！気に入っていただけたようで嬉しいです🥺✨今どき無印の男主作品見てくれる方ってすごく貴重なので二度もコメント頂いちゃって感無量です、、🙇 (2月15日 12時) (レス) id: 6fef9200f8 (このIDを非表示/違反報告)
リポポプ - バレンタインストーリーありがとうございます😭😭素敵なお話すぎて心がときめきます、、、風丸さんとの絡み大好きです🥰🥰 (2月14日 16時) (レス) @page35 id: 35e98c7eb3 (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - あさん» おけですよ！！あの、あさんのボードに返事送りましたのでボード返事待ってます。 (2月9日 12時) (レス) id: b32654e3a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あ | 作成日時：2024年1月24日 6時
