◇ ページ4
YOU side
愁平「 ...ごめん、 」
そう言って、わたしに背を向けて寝ちゃった愁平。
寝ないって言ったくせに。
シャワーだけ借りて、わたしも寝ることにした。
.
___ ピピピピ ピピピピ ...
『 ...ん、 』
機能の夜に設定したアラームが鳴って、目が覚めた。
ふと、お腹に回った腕に気づいて振り返ると
大好きな人の寝顔。
昨夜はそっぽ向いて寝ちゃったくせに、
朝になると抱きついて眠るあたり、愁平らしい。
『 ...って、こんなことしてる場合じゃないや 』
バッと起き上がって、冷蔵庫の中にあるもので簡単にお弁当を作る。
今日も仕事だって言ってたもんね。
お弁当を作り終えて、
余ったもので朝ごはんを作る。
喧嘩したばっかなのに、
ここまでするとは わたし相当惚れてるな... (笑)
家に帰る準備をして、
メモ用紙に置き手紙を書く。
さすがにこの時間に起こすのは悪いから
仕方ないけどなにも言わずに出ることにした。
だけどやっぱり、なんだか寂しくて
寝室を覗くと案の定、起きてるわけもなく。
『 寝顔は可愛いんだよな... (笑) 』
あと、笑った時のえくぼとか くしゃっとなる目元とか...
数えればキリがない程、愁平の好きなとこが出てくる。
『 もう行かなきゃ、
...行ってきます 』
これは2人で決めたこと。
お互いの家を出る時は " じゃあね " じゃなくて " 行ってきます "、
家に入る時は " お邪魔します " じゃなくて " ただいま " っていう。
昨夜は ただいま だなんていう暇もなく愁平に押し倒されたし、
今朝は寝ちゃってるから 行ってらっしゃい の声もないけど。
起こさないように 静かにドアを閉めて、愁平の部屋をあとにした。
.
41人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:コ コ バン ビ。 | 作成日時:2016年12月27日 2時