おもちゃ箱【×ym】 (ページ36)

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またね（inym）ページ36

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「キミ、どうしてここに？」

「え？」

気づいたら、俺は花の中に埋もれていた。

一面に真っ白な花が咲いていて、でもどことなく霧がかかってぼんやりとしている世界。
俺がさっきまで遊んでいた神社じゃない。

「ここどこ？」

周りを見渡すと、俺をまじまじと見つめる綺麗な顔をした男の人。

「ねえ、どうしてキミはここにいるの？」

ぷっくりとした唇から紡がれる言葉の意味がわからない。

どうしてもなにも、俺にだってよく分からない。

なんなんだここ。

「あなたは、だれ…？」

「俺？俺はね、ケイ。」

ケイ、と名乗るその男の人は真っ白な服に身を包んでいた。

真っ白な肌と真っ白な服だから全身白くて、なんだかこの世のものとは思えないほど綺麗。

「俺は涼介。…ケイ、ここはどこなの？俺、家に帰らなきゃ…っ」

家に帰らないと、早く、早く。

怒られちゃうんだ、母さんに。

「うーん…、帰ろうにもどうして涼介がここに来たのかが分からないとなぁ。」

しゃがみこんで、俺と目を合わせてくれる。
神社で遊んでいたときの最後の記憶は？と聞いてくるケイに一生懸命覚えていることを話した。

「俺と同い年くらいの子たちが遊ぼうって言ってくれて…それで、遊んでたの。そしたら…。」

「なにで遊んだの？」

…なにで遊んだ？

鬼ごっこ？

かくれんぼ？

あれ……俺、あの子たちとなにしてたんだろう…。