おもちゃ箱【×ym】 (ページ11)

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ペットたちの報告会（ytym）ページ11

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「うぁ～、重かったぁ！！」

とんとん、と腰を叩く人。

さっき、ペットショップで僕を飼ってくれた人だ。

彼は、玄関に入るや否やドサッと買ってきたものを置き、

僕のことをそっとリビングに置いてくれた。

ケージ越しに、外を覗くと綺麗に整頓されたリビング。

モノトーンで統一された家具。

なにより、僕にとって大事な……匂い。

甘くて、でも全然しつこくない。

……この匂い、好きだなぁ。

そんなことを考えていたら、いつの間にか片付けは終わっていたらしく…。

ひょこっ、と綺麗な顔をした僕の飼い主さんが覗く。

「俺はもう寝るね、今日の夜はひとまずここで寝て？」

すり、と耳を撫でられ、おやすみと呟く飼い主さん。

僕の名前をつけてもらうのも、きっと明日になるだろう。

_______________

深夜……。

物音がしなくなった部屋。

するり、と内側から鍵を開け、ケージの外に出る。

ボフンッ…！

「ぅあ～、狭かった…っ」

ウサギの時に比べると周りのものが全部低く見えるな～。

え？

今もウサギだろって？

違うんだなぁ～、これが。

___________僕たちは夜、人間になることが出来る。

そのことに気づいたのはペットショップである程度、大きくなった時。

僕と一緒に過ごしていたネズミ、ネコ、イヌ、だけ人間になれた。

なんでだろうね？

僕らにだけ贈られた贈り物、ということで受け取ったんだ。

人間の姿にならないって選択もできるけど、割と気に入っているこの姿。

だから、夜だけこの姿になってみんなとお喋りしていたんだ。

そして、それは今も続いてる。

_______________

「やっほー！」

「わー、久しぶり～！！」

「みんな、やっと飼い主さんができたね！」

「あーあ、こんな画面越しじゃなくてみんなに会いたいよ」

画面にみんなの元気そうな姿が映る。

久しぶりに見たみんなの顔に嬉しくなった。