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洗濯物(arym) ページ2





朝、クローゼットの中から引っ張り出した服。


いつもと、畳み方が違った。



「だいちゃんだな…」


そういえば、このまえ俺が体調を崩した時に

一生懸命家事をしてくれたことを思い出す。






家庭によって、洗濯物の畳み方はそれぞれで。


だいちゃんと俺もそれは然り。



まあ、やってくれたことに文句は言わないけど…

そういう違いが気になってしまうんだ、俺の性格上。




「やまだぁ、まだ準備できねーのー?」


リビングから、おっきな声で俺を呼ぶその声は、あと30分は待たせて平気な声。


久しぶりのデートなんだから、少しくらいおしゃれさせろよ馬鹿野郎。



「おまたせ、」


今日はショッピングへ。

お揃いのマグカップや、最近割れてしまったお皿、今日の夕飯の材料、

…あとだいちゃんの希望でお揃いのパジャマ。

ほんとは、こんな年になってすることじゃないって言ったんだけど…。


「こういうやつじゃ、ねえんだよなぁ」

広げた服を、もう一度畳み直すだいちゃん。

やっぱり、俺の畳み方と違う。



満足した顔で帰宅しただいちゃんは、嬉しそうにベッドに今日の戦利品を広げている。


「いやぁ、これまじ可愛くねぇ?」

「はいはい、可愛い可愛い」

俺の適当な相槌にも突っ込んで来ないところを見ると、

相当お気に召したらしい。

「とりあえず、今日は別のやつ着ろよ。それ、洗濯するから。」

「はーい」




「ふふっ」

「どした?」

「…いや?なんでもない〜」

クローゼットの中を覗いたかと思うと、なにも取らず嬉しそうにそのままキッチンに向かう山田。

「なんだ…?」

気になって、覗くけれどそこには綺麗に畳まれたパジャマが2つ揃えられていただけだった。






洗濯物 fin.



―――

クローゼットの中を覗いて、パジャマ2つ揃ってるわけないやん!って思ったけど気にしないでください笑

そういう、雑なものだらけの箱なので…((


やっぱり、いくら恋人でも育った家庭環境によって違っちゃうものもあるよね、っていうお話でした。

それが、洗濯物の畳み方だと思うんですよ。(知らんがな)


最後は、やまださんがだいちゃんの服の畳み方に合わせてより、近い距離になったな〜って思って思わず笑みが零れちゃうっていうオチです、


分かりましたでしょうか…?

カタオモイ(ym→ar→in→←tk)→←癒し方は人それぞれ(arym)



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作者名:海月 | 作成日時:2020年5月2日 14時

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