今度は指にして？ 2【arym】

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有岡side


翌日


がらっと教室のドアを開けると知念が驚いて目を見開いていた


知「おはよ、大ちゃん早いじゃん」

有「あ、おはよ、なんか目が覚めちゃってさ」



本当は嘘







眠れなかっただけ




結局昨日はあのあとなにも言えず
数分前ではありえなかった無言の空気に耐えきれなくなった俺は山田の家をあとにした


知「ふーん、朝からちゃんと勉強してきたのかと思ったけど違ったのか」

有「え？勉強？」

知「そうだよ、だって今日からテスト一週間前だよ」





…………てすと




有「わっ、忘れてたあぁああああ！！！」



俺が大声を出したと同時に
ガタッと後ろで物音がした


後ろを振り返ると

目を丸くさせている山田



…………正直、昨日の今日だから顔を合わせにくい


そう思って不自然に山田との視線をはずしてしまう

山「…………っ」





そんなことは知らない知念は山田と話し始める

知「あ、おはよー涼介！」
山「おはよ、知念」



ちらちらと山田がこちらを向く視線を感じる


気まずくなって俺は自分の席に向かい荷物を整理し始めた





すると




知「涼介も勉強始めなきゃだよ？まあ、でも大ちゃんとやるんだろうけどさ」


なんて
俺にも届くでかい声で言う知念




びっくりして知念のほうを見ると


慌てて知念の口を塞ごうとする山田と

こちらを向いて俺を睨む知念






…………知念にはやっぱりなんでもお見通しみたいだ

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