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有岡side
山田とまわっていた文化祭
ロミオとジュリエットを見てくれたっていう女の子が話しかけてくれたけれど
俺としては、山田との時間を邪魔されたくなかったから
お礼を言って、その場を去ろうとしたけどなかなか離してくれなくて
どうしよ……
そう思っていたら
きゅぅっと山田が俺のシャツを掴んだ
その仕草に心臓がうるさいほど高鳴って
やっぱり山田と一緒にいたい
そう思った
そしてその子にもう一度お礼をして、
その場を去った
山「大ちゃん、俺わがまま言ってごめんね」
有「気にすんなよ、俺も山田と文化祭もっとまわりたいと思ってたから」
そう言えば、顔を真っ赤にさせて
微笑む山田
ああ、可愛いな……
自分でも無意識にそう思う回数が増えてきている
もしかしたら、俺は山田のことが好きなのかもしれない
だけど
知念のことが好きだと言って山田に相談して
やっぱり山田のことが好きだった、なんて
軽い男だと思われないだろうか
それより
山田は俺のことを信頼してそばにいてくれてるのかもしれない
その信頼を裏切って、
中学のとき山田を襲ったっていうヤツらと同じ気持ちで見ているなんて山田が知ったら……
トラウマになっていると知念から聞いたとき
絶対に守ってやらなくちゃと思った
だから
俺が山田にこの気持ちを伝えちゃいけないんだ
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作者名:海月 | 作成日時:2019年10月10日 18時