今度は指にして？【arym】 (ページ18)

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裕翔side

いやぁ、いいものを見てしまったなぁ！！！！

っていうか大ちゃん意外と男らしい体つきしてるんだなぁ

山ちゃんも顔赤くなっててめちゃ可愛かった........
ほう........

大ちゃんが好きなのは知念なのか山ちゃんなのか分からないけど
山ちゃんは確実に大ちゃんが好きだ

山ちゃんの目線の先にはいつも必ず大ちゃんがいる

山ちゃんが笑顔になってるって感じるときはたいてい大ちゃんが関わってくる時

他の人の時も笑うけれど大ちゃんを想って笑う山ちゃんは格別

ふわっと、花がほころぶように笑うんだ

山ちゃんはメガネや前髪で決して感情がわかりやすいタイプではないけれど、

大ちゃんを見ている時の彼は普段とは想像がつかないくらいわかりやすい

高校入学してすぐ、俺はいじめられていた

腐男子だからって理由で、気持ち悪いとかクラスに来るなって言われた時があった

ひとりぼっちで、誰も来ない中庭で昼飯を食べている時山ちゃんに出会った

山「なにしてるの？」
中「ぁ、俺クラスに来るなって言われてるから........」
山「！！なんで........」
中「あ、俺の趣味が人と違ってて........だから」

もう、隠して生きてくほうがいいのかもしれないな........
とポツリと呟いた瞬間

山「なんで？裕翔くんは悪くないでしょ？隠さないで生きるべきだよ」

中「！！！」

山「俺も隠さないで生きていけたら、どんなにいいか........」

山ちゃんは独り言だったんだろうけど、俺には聞こえてしまった

中「？」

どーゆこと、と聞こうとしたけれど山ちゃんが遮った
山「裕翔くんなら大丈夫だよ、自信を持って」
ふわっと笑う山ちゃん

あのとき、山ちゃんが俺にそう言ってくれていなかったら今の俺はここにいない

山ちゃんは覚えていないけど俺ははっきり覚えている

だから、俺は山ちゃんが好きだし山ちゃんの恋を応援したいんだ

山ちゃんは俺の世界を広げてくれた人だから