今度は指にして？【arym】 (ページ13)

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有岡side

山田の言葉を胸に抱いて俺は稽古に臨んでいた

でもやっぱり難しいのが、ロミオとジュリエットの名シーンでもある、あのシーン

知「ああ、ロミオ様！なぜあなたはロミオ様でいらっしゃいますの？家名を捨てて私を愛するとお誓になって！！」

知念の潤んだ黒目が俺をみつめる

有「あ........」

その目で見られると俺はいつもセリフが飛んでしまうのだ

中「カットカット！大ちゃんたらぁ、何回やっても照れちゃうんだから！」

有「ご、ごめん........」
申し訳なくなって、頭をかく

中「他のシーンは1人でも練習できたけど、このシーンは相手がいないとだめかもね」

そうだよな、このシーンはさすがに失敗できないし........

相手........

そうだっ！！！

放課後

山「んぇ？！俺がジュリエットの所を読めばいーの？」

山田に台本の読み合わせを頼むと驚きながらも、引き受けてくれた

有「ごめんな、ほんと。それで読み合わせしてだめそうなとこあったら教えて！！」
山「う、うん........分かった」