本編 ページ2
知念side
キーンコーンカーンコーン
山「あっ!!やばっ!先生に手伝い頼まれてたんだった!!!ちょっと行ってくるね!!」
そう言って、パタパタと駆けて教室を出ていく涼介
知「いってらっしゃ〜い。大変だねえ、クラス委員はぁ。」
その背中に向かって、聞こえるはずはないけど声をかける
涼介もいなくなっちゃったし、授業の予習でもするかなと思い自分の机に向き直ろうとしたとき
ふと涼介の机の下に目がいった
なにこれ、指輪?
それは、チェーンのついた指輪だった。しかもおもちゃの。
珍しい、涼介がこういうのつけるの
涼介とは小学校からの仲
涼介の顔は、ほんとに綺麗で最初に見た時は驚いた
自分より可愛くて、大切にしたい人なんてできないと小学生ながら思っていた僕の考えを彼はいとも簡単に打ち壊した
それ以来、僕らはずっと一緒にいて親友だ
学年があがるにつれて、涼介のことをそういう目で見てくる連中が増えた
そして中学に入学してすぐに涼介が襲われた
未遂だったけど、そいつらは停学となった
そして、涼介はそれ以来、男子に拒絶反応を起こしてしまうようになり、次第に心を閉じていった
閉じていったのは、心だけでなく見た目も。あれだけ、メガネは度が合ってないからかけたくないって言っていたのに、コンタクトだったのをメガネにして、前髪もありえないほど長くなった
高校は地元から離れたところを選び、昔の自分を知る奴らがいないところにしたから涼介はもうそういう目で見られることはなくなったっぽい
でも僕は後悔している
出会った時、守りたいって思ったのに傷つけてしまった
僕はなんのために涼介の傍にいたんだろう........?
二度とあんな目にあわせたりしないと心に誓った僕は涼介を守るために同じ高校に入学した
でも最近は、男子と普通に会話できるようにもなってきてるっぽいし、いい傾向だなとは思うけどね
この指輪、あとで渡せばいいか
もうすぐ、始業のチャイムがなりそうだったので僕はそれをブレザーのポケットにしまい、席についた
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作者名:海月 | 作成日時:2019年10月10日 18時