中原幹部と家出少女。【文スト】

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Aが誰と仲良くしようと口を出す権利がない事はわかっているが、俺だって嫉妬をする。


「立原君！これ食べない？」


Aは立原の事を気に入ったらしく、隣に座って楽しそうに話をしている。


それを目の前で見せつけられてイライラせずに居られるか。


「Aって何の仕事してんだ？」


立原も立原だよ！数十分の間で何呼び捨てタメ語になってんだよ！


「居酒屋で働いてるよ。よかったら来て！」


「行くに決まってンだろ！」


行かせねェよ。外食する気も失せるぐれェ仕事回してやるよ。


__あれ？そういやこいつ…


「仕事はどうした？」


「あっ…」


「莫迦だな。」


Aは慌てて席を立ち外套と鞄を持ち玄関に走った。


「銀ちゃん、立原君、広津さん、梶井君！ごゆっくり！
中也さん行ってきまーす！」


そんな所は律儀なんだな。


行ってら、と短く返す。


「中也さんもいい人捕まえたっスね！」


「何云ってんだ。」


笑顔でそう云うあたり、立原はAを好きになっていないのか。安心した。


「立原。上司の色恋沙汰に首を突っ込むものではない。」


別にいいだろ、と立原は広津を軽くあしらう。


「恋。それは脳内の化学物質・ドーパミン、セロトニン、ノルエピネフリンのバランスが崩れ、精神も肉体もとても正常とは言い難い状態に…」


「手前は黙れ。」

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