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綺麗な、 ページ16

「有馬Aです。」







聞いたことない名前なのに、どことなく懐かしい感じがした



急いでやっていた課題の手を思わず止めて、声の主を見上げる





ゆるふわに巻いた胸元辺りまでの茶髪が、窓から入ってくる風に揺れていた



大きな目に、長いまつ毛

これが俗に言う美人なんだな、と





宮侑(でもなんか見たことあるな〜)



胸に引っかかる感覚に頭を傾げながら、課題に向き直った








「私に関わらないでください」



俺と目が合った瞬間怯えたように大きな瞳をさらにまん丸にして、少し震えていた



じゃあ、と歩いていった後ろ姿を見つめながらその場に立ち尽くす

そこに居た治も、角名も何があったか分からないとでも言いたげな顔で立ち尽くした



銀「お待た〜〜…あれ、皆どうしたん?」


みんなの提出物を纏めて、両手に抱えた銀が立ち尽くした俺らを見てハテナを浮かべた



治「なんもないで、行こか」


銀「?おう!」




歩き始めた2人を後ろから追いかける



角名「…侑、Aと知り合いなの?」


宮侑「いや、初対面やで?あんな美人会ったら覚えとるはずやし





でも治は知り合いっぽかったなあ」







どこかで会ったことがあるのだろうか、頑張って思い出そうとしても、頭にモヤがかかったみたいで思い出せない




宮侑「明日話しかけてみよ」



角名「は?関わらないでって言われてたじゃん」



宮侑「関わらないでって言われたら関わりたくなってしまうやんか」



角名「タチ悪」



宮侑「うっさいわ!お前に言われたない!」




まあ、なんとなく気になるからってのもあるんやけど

隣の席→←他人の空似



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作者名:イオリ | 作成日時:2020年8月12日 23時

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