21話 ページ21
小山side:
それから、Aは全部を教えてくれた。どうしたらファンに自分というものを認めてもらえるのか、どうすれば、自分にもファンができるのか、悩んで、自分が俺らを超えるしか方法がないと思ったらしい。だから、歌もダンスも自分の時間を削ってまでやる意味があったし、休む時間があれば練習！！と思ってたみたい。こんな小さな背中に色んなもの抱え込んで、苦しみながら生きてきたのかと思うと、Aの強さがAの長所かなって思う。何かは分からないけど、過去にも辛いことがあったんだと思うし。
｢Aが今、1番辛くて、1番知りたいことって何？｣
A:｢今、皆さんを応援している方々にどうしたら自分の存在が認められるか、ってことです。｣
｢じゃあ、敬語禁止。それから、自分もNEWSの一員であることを認識すること。｣
そう、Aに足りないのは何に関しても1歩下がってること。嫌なことを嫌。辛いことを辛い。と言えないこと。本音を吐き出すのが苦手なとこ、シゲと似てるな。そう思うと、Aがどうすれば本音を吐き出しやすいのか、ホントのAをその時に教えてくれるのか、わかってきた気がする。まあ、シゲと一緒にいて、学んだ経験よね。
A:｢私がそんなふうにすると、余計に…｣
手越:｢その時は、俺に任せてよ。｣
増田:｢大丈夫。俺らが守るから。あの時みたいにはさせない。｣
テゴマスみたいに何があっても守りきる自信は口にしないだけで俺らも同じ。ね？シゲちゃん？
目が合うと、頷くように軽く瞼を閉じて、また開く。
A:｢ありがとうございますっ、、。｣
｢あ！！敬語！！｣
A｢？！？！、、そんな簡単にはできません…｣
｢じゃあー…、特訓かな！｣
A:｢え？｣
加藤:｢うん、小山さん、絶対やめたほうがいい。｣
え？！なんでよ！！！最高の方法だと思ったのに！
増田:｢慣れでいいからね？｣
A:｢はい。ありがとうございますっ！！｣
シゲにあとで言われたけど、どうやら、特訓とか、練習とかって言われるほうが言いにくくなるらしい。え？そうなの？って思ったけど、人見知りの彼が言うなら間違いない。まあ、実際？俺も言われたら多分無理(そうなんかい！)
Aが呼び捨てになる日はいつ訪れるかしら。え？俺らがA呼びになったのはいつ？って言った？
実は、まっすーがA呼びにしてから、まっすーだけ抜けがけ！！って手越が騒ぎ始めて、Aに公認してもらいました！
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作者名：夢見 | 作成日時：2020年9月20日 11時
